《阴阳师修帝绘卷中日双语整理》恋毛患者

5、帝释天 绘卷第四章：心魔

　　心の魔

　　帰順した帝釈天は、すぐに支配者たる十天衆に名を連ね、晴れて天人正規軍の統帥になった。一方、阿修羅は翼団の残りの兵士達を率いて、十天衆の支配を打ち破るために動く反乱軍となった。鬼族という強敵を前にして、両者は仕方なく最低限の協力を続けているが、その矛盾はいつ激化してもおかしくない。

　　帝释天的归顺使他很快跻身十天众高层之列，成为了天人正规军的统帅。而阿修罗则率领翼之团剩下的士兵，成为了以推翻十天众为目的的反叛军。鬼族大敌当前，二者之间不得不维持着最低限度的合作，平静之下却是暗流涌动。

　　しかしその上辺だけの偽りの平和は、突如流れた噂によって壊された。いつからか軍にこんな噂が流れるようになった。阿修羅が強く狂暴であるのは、天人と鬼族の間に生まれた混血児だからだ。彼は鬼族の回し者で、天人の裏切り者だ。

　　然而这表面的和平却被一个突然出现的流言所打破，不知何时在行伍之列流传，阿修罗之所以如此狂暴和强大，是因他其实是天人与鬼族的混血，他是鬼族的内奸，是天人的叛徒。

　　それを聞いた阿修羅は、兵を率いて神殿に攻め入った。帝釈天の慰めを失った霊神体は暴走し、その影響を受けた兵士も続々と狂乱し、殺し合いを始めた。神殿の前には屍の山ができた。恐れおののく十天衆は、阿修羅の威信を失墜させるために軍に噂を流したことがバレてしまったから、阿修羅が彼らを根絶やしにしに来たのだと考えていた。

　　得知此事的阿修罗带兵杀上神殿，失去了帝释天安抚的灵神体开始暴走，受到他影响的士兵们陆续狂化，陷入厮杀。神殿前血流成河，十天众惊惧不已，怕阿修罗得知是他们故意放出了这等流言扰乱军心，杀入神殿将他们屠尽。

　　対策を練っていると、帝釈天が訪れた。「阿修羅は恐れるに足りません。私が全身全霊を傾け、後顧の憂いのないよう、事件を解決します。」

　　商议对策之际，帝释天却亲自前来。“阿修罗一事不足为惧，我愿亲自前往，定不留后患。”

　　神殿の前にいる阿修羅は全身血まみれで、殺戮しか知らない獣のようだ。敵や仲間達の残骸に取り囲まれ、未来永劫尽きることのない殺戮の欲望を解き放った怪物は、天人一族の英雄ではなかった。阿修羅は再び、暴虐を尽くす鬼神に戻った。

　　神殿前的阿修罗浑身浴血，如同只知残杀的野兽，被敌人和同伴们的残肢所包围着，仍旧不知满足地宣泄着永无止尽的杀欲，眼前的怪物从来不是什么天人的英雄，阿修罗再次变回了暴虐残忍的鬼神。

　　「俺の過去を覗き見たのはお前だけだ。」阿修羅は問いただした。「なぜやつらに教えた？」

　　“只有你看过我的过去。”阿修罗质问道，“你为什么要告诉他们？”

　　帝釈天は長い間、ただじっと彼を見つめていた。彼の眼差しは最初の驚きから、悲しみに変わっていく。彼は手を伸ばそうとしたようだったが、結局手を伸ばすことはなかった。そして最後には、冷たい仮面を被った。

　　帝释天看了他许久，他的眼神从最初的震惊，变成悲痛，似乎想要朝他伸出手，但最终却又没有。最后变成一张带着某种冰冷决意的面具。

　　帝釈天はただこう告げた。「あなたに会いたい人がいる。」

　　帝释天只是对他说道，“有人想要见你。”

　　彼が動くと、懐かしいのに馴染みのない女が後ろから出てきた。阿修羅は思いもよらなかった。まさかここで再び母に会えるなんて。彼が顔すらほぼ忘れてしまった、弱くて強い女が一歩一歩近づいてきた。

　　他让开身，一个熟悉又陌生的女人出现在他身后，阿修罗怎也没想到，竟会在这里再次见到自己的母亲，那个他几乎记不清样子的，柔弱但又坚强的女人一步一顿地朝他走来。

　　彼の姿を捉えた瞬間、母は抑えきれない喜びを見せた。彼女は周囲の殺し合う兵士達が目に入らないかのように、殺戮の中心にいる阿修羅に向かっていく。

　　母亲在看到他的一瞬露出掩饰不住的欣喜，她对周围厮杀的兵士置若罔闻，走向位于血雨腥风正中心的阿修罗。

　　目の前の全てが、村が滅んだあの夜と重なった。阿修羅は身の危険を顧みず駆け出し、体を張って狂った兵士たちの攻撃を引き受けた。しかし彼の触手は、あの夜のように彼の前にある。

　　眼前的一切与村庄覆灭的那一晚重合了，阿修罗奋不顾身地冲上去，用身体挡住发狂的士兵们，然而他的触手却仍旧如同那一晚那样冲在了他的前面。

　　ようやく再会できた母に触手が触れようとした時、彼はなりふり構わず、自分の体で触手の攻撃を全て受け止めた。その瞬間、彼の□□と霊神体は引き裂かれてしまった。

　　他眼看着触手将要触及好不容易重逢的母亲，情急之下他冲了上，用身体挡住了触手的全部攻击，刹那间，他的肉身和灵神体一并被撕扯得粉碎。

　　阿修羅は渾身の力を使って母を抱きしめ、彼女の身の安否を確認しようとした。しかし優しい女は何の反応もなく、最後の記憶と同じようにただ優しく彼を抱きしめた。

　　阿修罗用尽全力抱住母亲，想要确认她的安危，温柔的女人却毫无反应，只如同记忆中的最后一次那般轻柔地拥抱他。

　　疑いの混ざった喜びが阿修羅の心に満ちた。母の懐かしい抱擁の中で目を閉じると、彼が溺れているこの世の殺戮、争い、その全てが消えた。彼がずっと欲しかったものは、ただの抱擁だった。

　　交织着怀疑的喜悦充满了阿修罗的心，他在母亲熟悉的怀抱里闭上了双眼，这世上他所沉迷的厮杀、争斗，全都一并消失不见。他需要的，从来就只有一个怀抱而已。

　　生臭い血の匂いの中で、彼は懐かしい蓮の香りを嗅いだ。阿修羅は再び目を開け、ずっと望んでいた抱擁の中で顔を上げると、その瞬間母の慈悲溢れる顔が、帝釈天の顔と重なった。

　　厚重的血腥气里他闻到曾经熟悉的莲花香。于是阿修罗再次睁开了双眼，在他期待许久的怀抱之中抬起头来，母亲悲天悯人的脸，在那一瞬，与帝释天的重叠在一起。

　　「さようなら、私の阿修羅。」彼は優しく告げた。

　　“再见了，我的阿修罗。”他们温柔地说道。

　　銀色の蓮はついに満開になった。帝釈天は最後に、阿修羅の霊神体にとどめを刺した。

　　银白色的莲花终于绽放开来，帝释天用最后一击，刺穿了阿修罗的灵神体。

　　咲き誇る蓮は血の海で阿修羅が残した罪を吸い込み、ゆっくり、ゆっくりと血の滴るような紅蓮に変わっていく。

　　绽放的莲花吸食着血池中阿修罗所留下的罪孽，逐渐变成如同要滴血一般的红莲。