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63、祈神之宴 ① ...
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——都の中心
——平安京中心
【源博雅】
「神楽、元気出せ。ほら、花火だぞ。俺が三歳の頃の元宵節に負けないくらい……」
神乐,不要闷闷不乐了。看看今夜的烟花,都快赶上我三岁那年的上元节——
【神楽】
「お兄ちゃんが三歳の時、私はまだ生まれてなかった。」
哥哥,你三岁那年,我还没有出生。
【小白】
「最近神楽様は落ち着きが増して、巫女らしくなってきましたね!」
小白觉得神乐大人最近越发沉稳,有大巫女的感觉了呢!
【神楽】
「最近色々あったから。私もお兄ちゃんやみんなの役に立ちたいの。」
最近发生了很多事,我也想为博雅哥哥和大家分担。
【源博雅】
「俺を信じろ。会場の周辺は厳重な警備が敷かれている。妖怪たちも安全な場所に移動させた。晴明も鬼王たちと協力している。ここは俺たちが守る。まだ行方不明や意識不明の妖怪もいるが。白狼も…祈祷の舞を行うのは、ヤマタノロチを誘き寄せ、はぐれた妖怪の手掛かりと浄化の方法を見つけるためだ。絶対にあの邪神をとっ捕まえてやる!」
相信哥哥吧,祈神会场四周已严加防备,各地的妖怪们也都迁徙到了安全地。晴明和鬼王们联系了防守事宜,我们会保护好一切。虽然现在还有失踪和昏迷的妖怪们,甚至连白狼她也…但这次祈神舞正是为了引出八岐大蛇,找到失散妖怪的线索和净化之法。一定要捉到那邪神!
【八百比丘尼】
「神楽さん、生きている限り、人は何かに挑戦し続けるものです。過去を忘れてはいけませんが、前に進むことも大切です。ですからしっかり休んで、大きな戦いに臨みましょう。」
神乐,所谓人生在世,本就是不断经历挑战的过程。过去的事情不能遗忘,但也不能止步不前,所以大战之前,还是要好好休息。
【源博雅】
「聞き覚えのある台詞だな。どこで聞いたんだ?」
你这个论调有些耳熟,仿佛我在哪里听到过?
【縁結神】
「生きている限り、人は何かに挑戦し続けるものじゃ。過去を忘れてはいけぬが、前に進むことも大切なのじゃ。だから……いらっしゃい、色々揃っておるぞ。今宵は四人の舞姫が舞台に上がって踊る。お主はどうやって喝采を届けるのじゃ?そう……当店の特別商品、歌舞うちわの出番じゃ!この歌舞うちわじゃが、一本買うと一本おまけじゃ。両面にそれぞれ四人の舞姫の名前が入っておる。どれも大金を払って依頼した名手による執筆じゃ!考えてみるがよい。お気に入りの舞姫が舞を披露している最中、大声を出すのは無粋というもの。このうちわがあれば、舞姫が見渡せば己の名が目に入り、お主らの応援が届くのじゃ!それだけではない。踊り終わって、疲れた彼女に涼を取らせ、心を鷲掴みにすることもできるぞ。まさに一石二鳥、お得な品物なのじゃ!」
所谓人生在世,就是不断经历挑战的过程。过去的事情不能遗忘,但也不能止步不前,所以——各位客官,走过路过不要错过。今晚有四大舞姬登台歌舞,如何献上你最真诚的喝彩呢?那就是——小店今晚的特别商品,观舞团扇!观舞团扇,买一赠一,一扇两面,分别绘有了四大舞姬的艺名。每一面,都是小店重金聘请名家所题啊!大家想一想,心仪的舞姬登台献技,可跳舞时又不能喧哗,否则岂不扰了鼓点?可有了这团扇,望眼看去,座下全都挥舞着自己的名字,此时无声胜有声!不只如此,等到一曲舞毕,正是疲惫时,还可以给人家挥扇扇凉,博得芳心。真是一举两得,观舞佳品。
【晴明】
「縁結神様は昨年のうちわが売れ残っていて、もう半月もの間、こうして売ろうとしているらしい。」
听闻缘结神大人去年的扇子没能卖出去,已在这里叫卖半月了。
【神楽】
「え?三大舞姫、不知火様、鈴彦姫様、緊那羅様なら知ってるけど。四人目は、誰?」
唔,我只知道三大舞姬有不知火大人,铃彦姬大人,和紧那罗大人。不知道第四位究竟是?
【酒呑童子】
「四人目は異国から来た、謎の客だそうだ。舞がとても上手で、どこかのお偉いさんの招待を受けて、わざわざ都まで来て舞を披露するらしいぜ。」
这第四位听说是个新来的神秘客人,亦是个异族之人。据说她舞技了得,此番不知是受了什么贵人的邀请,才远道而来在京都献舞。
【晴明】
「酒呑童子。」
【酒呑童子】
「さては、お前が呼んだんだな。」
要我说,就是你请的吧。
【晴明】
「……その通りだ。四人目の舞姫、孔雀明王は、荒様と相談した末に、異国から招いた大切な客人だ。」
……实不相瞒,第四位舞姬,孔雀明王,确实是我与荒大人商议后,从异国请来的贵客。
酒呑童子が質問を続けようとしていると、茨木童子が前からやって来てうちわを押し付けた。
酒吞童子刚要再问,却见茨木童子迎面走来,塞给他一把扇子。
【茨木童子】
「ここは賑やかだな、妖火で燃える大江山の山谷以上だ。入口でうちわが売っていたから買ってしまった。あの娘が縁だの何だのしつこくてな。友も一本どうだ。」
这里人声鼎沸,比大江山燃着妖火的山谷都不遑多让。我见人在门口卖扇子就买了一对,那小丫头说和我有缘就非要卖给我,挚友你也拿上一把。
【酒呑童子】
「豪快な字だな、数ヶ月都に来てない間にこんなのが流行ってたのか。もうすぐ始まる。あの舞姫に挨拶しに行こうぜ。」
这题字确实颇为豪放,几月没来京中竟然流行起这种风格。正好快开场了,咱们进去会一会那舞姬。
一同と妖怪二人が着席し、晴明と博雅は都の陰陽寮の陰陽師たちとの会談へ向かった。
众人和二妖入席,而晴明和博雅前去与京都阴阳寮的各家族阴阳师会谈。
【晴明】
「源頼光、その肩甲は?」
源赖光,你的肩甲?
【源頼光】
「おや?大陰陽師晴明か。応急処置だ。防衛結界の設置で手一杯で、直す時間がない。」
哦?是大阴阳师晴明。只是随便补了一下,为布置防守结界,没时间修整了。
【晴明】
「そうなのか。黒夜山は大丈夫か?」
看你的样子,黑夜山如今可还好?
【源頼光】
「昨夜また地震があった。狭間の裂け目のほうが崩れたが、源氏が結界術で抑えた。」
昨夜又有地动,原本狭间缝隙的方向塌了进去,不过源氏已以结界术压制。
【藤原道綱】
「どうりで源頼光様は元気そうなわけだ。その体についた蛇の血よりも、より色鮮やかに見える。」
难怪源赖光大人越发有精神,连身上的蛇血,都更为鲜艳。
【源頼光】
「これは藤原様、七角山からお戻りになったか。まさか左門の脇道から入城されるとは、お迎えができなくて申し訳ない。」
藤原大人也是巧,看来是刚从七角山归来,却从偏门左道入城,真是有失远迎。
【大天狗】
「ふん、口論する暇があるなら、城外を支援したらどうだ。嫌ならせめて体力を温存しておけ。」
哼,与其逞口舌之快,不如去城外支援,否则还是保存精力吧。
【源博雅】
「よく言った。もし口論なんかしていなければ、とっくに一致団結して災いを止めることができただろうよ。」
说的不错,若是都能少逞些口舌之快,我们早能齐心协力阻止祸端了。
【賀茂の陰陽師】
「賀茂家はここ数日、逢魔の原の支援に向かった。玉藻前様が出かられた際に、ちょうど蛇魔の侵食があってな。晴明様が玉藻前様に都に来るよう連絡した、もうすぐ到着するはずだ。」
贺茂家近日也前往了逢魔之原镇守,蛇魔侵蚀恰逢玉藻前大人离开之际。晴明大人已联系玉藻前大人来京,预计不久后他就会赶到。
一同はここ数日の状況と会場の配置を議論した後、次々と席についていった。
众人谈论近日情况和会场布局后,也纷纷入席。
宴が始まり、不知火、緊那羅、そして鈴彦姫が次々と登場する。
京都舞会上,不知火,紧那罗,和铃彦姬陆续登台献舞。
【賀茂の陰陽師】
「不知火様は流れる水のようにお優しい。彼女の舞を見ていると、虜になってしまいそうだ。まるで自分も彼女と一緒に踊っているようで、生死を共にしたいと願う感情が湧き出てくる。」
不知火大人温柔如水,每当她起舞,我就觉得自己无法自拔。仿佛自己也在和她共舞,竟生出一种生死相许的爱慕来。
【藤原の武士】
「緊那羅様の舞はまるで千軍万馬のようだ。武士である私が、始終拳を握ったままだった。」
紧那罗大人的舞有如千军万马奔腾而来,我这个武士从头到尾都紧握着手。
【源氏の陰陽師】
「一番心を踊らされたのは、やっぱり鈴彦姫様だ。まるで私の心に火がついたかのような!今日死んでも悔いはない!」
要说令人心潮澎湃,更当属是铃彦姬大人,简直是在我心里放了一把火呀!就是今日死了,我也值了!
【藤原の武士】
「おい、毎日気を緩めずに城門を見張ってきたんだ、縁起でもないことを言うな!」
喂,我们天天守着城门一刻也不敢闭眼,不是为了说这种丧气话的!
【賀茂の陰陽師】
「今日は大事な日だ、言葉に気をつけろ。舞の話に戻ろう。余計なことは言うな、聞かれたらどうする。」
今天是个大日子,几位慎言。既然论舞,就好好论舞,不要攀扯其他事,让有心人听取。
【都の商人】
「三人の舞姫の舞はとても素晴らしかったな。しかし四人目の舞姫は、異国から招かれた貴客らしい。」
说的是,今夜三位大人舞技出神入化,可听闻这压轴的第四位舞姬,却是从异域请来的贵客。
【阿修羅】
「ほう?」
哦?
【都の商人】
「あなたも異国のお方か?無理もない。ここのところ災いが頻繁に起きて、都に取り残された異国の商人は少なくない。みんな帰るに帰れないんだ。もしかしてあの舞姫もあなたの同郷で、遭難してきたのか?」
这位观客想来也是异族人?也是,近日天灾四起,城中滞留的异族商贾不知几何,但也难以归家。这位舞姬莫不是你同乡,半路上遭难而来?
【酒呑童子】
「阿修羅、お前もいたのか?」
阿修罗,你怎么也在这里?
【阿修羅】
「都まで護衛するよう、自称異国の神女に頼まれてな。彼女の実力なら護衛するまでもなかったが。報酬として神経を鎮める羽もくれたし、最後まで付き合うのが筋ってもんだ。それにしてもなんて暑苦しい会場だ、うちわを貸してくれ。」
有人路上托我护送进京,自称是异国神女,我倒觉得她那身手根本不需要什么护卫。只不过她赠了我安神的羽毛作为报酬,我自然也要送佛送到西。但没想到京都舞场真是热得难受,扇子借我一用。
【酒呑童子】
「涼しそうな格好してるくせに人のうちわを取ろうとすんじゃねえよ。」
穿得如此清凉竟还抢人扇子。
【阿修羅】
「先日都の郊外は瘴気に侵され、蛇魔が蔓延っていただろう。陰陽師たちと高天原によって鎮圧されたとはいえ、まさか都の中がこれほど平和で賑やかだとは思わなかった。人間のしぶとさは、流石だと言うべきか。お前と茨木童子も相変わらずいつも一緒だな。しかし二人とも留守にして、大江山は大丈夫か?」
之前城外瘴气侵袭,蛇魔横行,虽被阴阳师们和高天原镇压,没想到进了京中,居然是这般歌舞升平的盛景。真不知该说人类是心性坚韧吗?你和茨木童子也照旧如影随形,但你们来了京城,大江山可还守得住?
【酒呑童子】
「大江山は俺の妖火が守ってる。みんなも付近の密林に移動させた。心配いらねえ。幻境にいた時も言ったが、もう一度言う。友というのは助け合うもの、一人が戦場に出てもう一人がコソコソ隠れる道理はねえ。危機が迫ってる状況なら尚更だ。ちょうど良い酒がある。遠慮はいらん、酒の力を借りて友と腹を割って話してみろ。あ?阿修羅、どこいった?」
大江山自有我的妖火庇护,鬼众都被我迁出安置在了大江山附近的密林中,不劳费心。当初在幻境里我便说过,今日也依然是这句话。既是友人就是要联手才能事半功倍,断然没有一个冲锋陷阵另一个躲躲藏藏的道理,更不要说是在危机之时。我这里正好有一壶好酒,你也尽管拿去,借着酒劲去跟你那友人把话说开。人呢?
【茨木童子】
「友よ、誰と話していたんだ?」
挚友,你刚才可是在跟谁说话?
【酒呑童子】
「なんでもねえ。」
没什么。
席についた源博雅、神楽、賀茂と藤原の陰陽師たちは、人混みの中にいる大妖たちの様子を見ていた。
上宾席中,端坐着源博雅,神乐,贺茂与藤原等人,将人群中大妖们的言行皆看在眼里。
【藤原道綱】
「舞を堪能しながら、城外で跋扈する蛇魔を罵る都の人たちは、妖魔が観客に紛れ込んでいるとは思ってもいないだろうな。」
京城中人叹台上舞姿曼妙,斥城外蛇魔侵袭,谁又知台下一同观舞的,也兴许是妖魔。
【賀茂の陰陽師】
「舞姫たちもか弱く見えるが、実は三大一族が招いた戦力だ。都の安全が保たれているのは、平民に紛れ込んだ陰陽師たちだけでなく、式神たちのおかげでもある。」
几位舞姬看似柔弱,却是三大家族请来的战力。而京中安全不仅是靠着阴阳师们扮作平民潜伏,亦是式神们的功劳。
【神楽】
「鈴彦姫さんの舞、すごく素敵。いつになったらあんな風に踊れるようになるだろう…」
铃彦姬姐姐的舞真是灵动极了,不知什么时候我才能练就这样的本领…
【源博雅】
「大丈夫だ、神楽はこの世代の中で、抜きん出た才能を持ってる。大人になったら……」
不怕,神乐天赋可是这一代最好的,等你长——
博雅は突然話すのをやめたが、神楽は彼の言おうとしたことを察していた。
博雅急忙打住,然而神乐却已然明白了他的话。
【神楽】
「晴明と出会って、お兄ちゃんと再会して、色んな人と知り合って、色んなことを経験して、私は多くの奇跡を見てきた。私の存在も、奇跡のようなものだって分かってる。奇跡だから、いつか大人になれる日がくるかもしれない。」
自从遇到了晴明大人,与哥哥重逢,结识了那么多的人,一起经历了许多事,我已经见证了许多奇迹了。也明白自己的存在,本就是一个奇迹。既然是奇迹,或许被定格在那天的我也会有长大的一天。
【源博雅】
「……その通りだ。一度起きた奇跡は、また起きるからな!奇跡が来ないなら、俺たちが掴み取ればいい!」
……说的不错,奇迹有一次,自然能有第二次!要是奇迹自己不来,我们就一起去抓它好了!
もう一方の露台では、須佐之男、荒、御饌津と縁結神も人混みに紛れ込んでいた。
在另一方的露台上,须佐之男,荒,御馔津,和缘结神也已混在人群中。
【縁結神】
「やれやれ、こんなに暑いのにうちわが売れぬ。あの邪神のせいじゃ、今に見ておれ。おや、代理神王と福の神じゃな?」
哎呀,天这么热扇子却没卖出去几把,都怪那个邪神,挡我财路不共戴天。这不是代理神王大人和大财神吗?
【須佐之男】
「高天原の代理神王としての貫禄がついてきたな、荒。」
看来荒你这些日子在高天原代理神王一位,已颇有威信,能够服众了。
【荒】
「…まあいい。見回りしてどうだった?」
…算了,你方才去周遭转巡视,如何?
【須佐之男】
「都の幻境は賑やかに見えるが、警備はとても厳重だ。俺の巨神の気配も完璧に隠している、さすがだな。」
京都幻境看似一片盛景,实则戒备森严滴水不漏。幻境将我驻守京都的巨神法相彻底隐蔽,确实是你的手笔。
【縁結神】
「なぜお二人は客席ではなく、こんな場所を選んだのじゃ?」
两位怎么不去上宾席坐着,要在露台这么偏的地方观舞?
【荒】
「人の多い場所は心を乱す、ここは静かでいい。」
人多的地方使人心乱,不如这里清静。
【縁結神】
「どうやら都は神王様には合わないようじゃな。」
看来这京都是不太适合神王大人呀。
【須佐之男】
「荒は口にはしないが、ここを気に入ってるはずだ。子供の頃は恥ずかしがり屋だったが、賑やかな場所が好きだったな。」
我倒觉得荒口上不说,心里却很喜欢这里,他小时候虽腼腆却喜好热闹之处。
【荒】
「……」
【縁結神】
「こほん、じゃあ須佐之男様は?」
咳咳,那须佐之男大人呢?
【須佐之男】
「俺は人間の賑やかさが好きだ。ここに来てから、六道の警戒とヤマタノロチの追跡のほかにも、色んなことを学んだ。」
我自是喜欢人间的熙熙攘攘,自从来到这里,期间除了镇守六道和追踪八岐大蛇,还有不少日常修行。
【御饌津】
「荒様。」
荒大人。
【荒】
「御饌津、無事か?首尾はどうだ?」
御馔津,还安全吗,事情可办妥了?
【御饌津】
「都を囲む幻境は固めておきました。あれは周囲を巻き込まないために、荒様が?」
包围京都的幻境都已加固,这是您的手笔?莫不是为了不波及周围……
【荒】
「もうすぐ厳しい戦いが始まる。」
不久恐会有一场恶战。
【晴明】
「準備はすべて整った。先日は荒川、黒夜山、逢魔ヶ原などの支援で皆忙しかったが。教えてくれないか。天照を呼び起こすに至った経緯を。」
一切皆已准备妥当,前日诸位都忙于支援镇守荒川,黑夜山,逢魔之原等地。现在,两位是否可以告知我,唤醒天照大人一事的来龙去脉?
【荒】
「すべては私が高天原に戻った時に始まった。」
一切都要从我回到高天原时说起。
——月読を倒した後
——击败月读一战后
荒は代理神王として高天原に戻り、天照を呼び起こす方法を探していた。
荒作为代理神王回到了高天原,遣神使探寻复苏天照的方法。
【思金神】
「天照様が眠っているのは、彼女の力が太陽となり、世界を動かすことにより、自身が衰弱し、意識を保てないからだ。これは今回が初めてではない。以前、天照様は力が弱まり天岩戸で眠ってしまったことがあった。その時天鈿女命が祈りを込めた神の舞を捧げ、天照様を呼び起こした。それが祈祷の舞の由来だ。しかしそれは舞手にとって極めて危険な方法だ。十分な神舞の力がないと、人々の祈りを受け止めきれず、死に至ってしまう。千年前の蛇神審判の後、天鈿女命は命を落とし、天照様は太陽になった。そして月読様が高天原を掌握し、神々を欺き、闇の統治時代が始まった。私は天鈿女命を取り戻し、月読様の監視の目を逃れて天照様を呼び起こそうとした。彼女を取り戻すことは…私の願いでもあった。それが鈴彦姫に舞の稽古をさせた理由だ。しかし私は……彼女を天鈿女命にすることを諦めた。」
天照大人的沉睡是因她的力量已经化为太阳,维持世界的运转,而自身过于虚弱,无法维持意识。此事却也并非第一次发生。曾经的天照大人也因力量衰弱而沉眠于天岩户,当时天钿女以神舞汇聚众生的祈愿,使之苏醒,这便是祈神舞的由来。然而此法对于舞者而言甚为凶险,若没有足够的神舞之力,将无法承受世人祈愿而丧失心智,焚身而死。在千年前的审判蛇神后,天钿女陨落,天照大人化为太阳,之后月读大人掌控高天原,蒙蔽众神,高天原陷入最黑暗的统治时期。于是我试图寻回天钿女,想躲过月读大人的监视,暗中让天照大人复苏。而寻回她…也是我的愿望。这就是为何我一直教导铃彦姬潜心练舞。但最后……我还是放弃了让她重新化为天钿女。
【荒】
「天鈿女命はもうこの世にいない。神の舞を一番よく知ってる君なら、適任の神女が他にもいないか、調べたはずだ。」
天钿女已经不在世上了,你就是这世间对神舞最了解的人,想必你也曾调查过,是否还有其他的神女,能担当此任。
【思金神】
「……この世に、彼女以上の適任者はいない。」
……这个世上,没有比她更适合的人了。
【荒】
「「この世」と言ったな。では他の世ならどうだ、まだ転機はあるのか?」
在「这个」世上吗?那么在其他的世界里,是否会有新的转机?
——都の宴
——京都舞会
【晴明】
「そういうことだったのか。天照様は審判の前にも眠りについたという伝説があったな。蛇神審判の時、彼女の力が太陽となり、万物が息を吹き返した。ではその前には何があった?」
竟是如此,根据传说,天照大人在审判前也曾沉睡过。审判蛇神之时,是因她将力量化为太阳,复苏万物,那上一次又是为何?
【須佐之男】
「昔の彼女…天照様の性格は、俺が知っているものとは大違いだ。あの眠りの後、彼女は変わった。」
曾经,她…天照大人的性情,与我所知的大相径庭。而她的转变,也是因那次沉睡。
【荒】
「……」
【晴明】
「その後、荒様は他の世界で転機を見つけたのか?」
那之后,荒大人在其他世界中,找到了转机吗?
【荒】
「ああ。」
没错。
——数ヶ月後、六道の扉
——数月后,六道之门
【須佐之男】
「六道に、天照様を復活させる手掛かりが?」
在六道中,有复苏天照大人的线索?
【荒】
「ああ、今回はそれを調べてくる。」
正是,此次前去先勘察一番。
二人は幻術を使って孔雀の国に紛れ込んだ。そこの人々は噂通り、皆美しく、天性の舞手だった。女性には華やかな尾羽が生えており、ひらひらと目を奪う。城から離れた辺境では、兵士たちが儀式の準備に取り掛かっていた。
二人以幻术乔装进入孔雀国,见城中人果然都身姿曼妙,美貌非凡,是天生的舞者。而女子更是生有鸟儿般的华贵尾羽,其翩翩之姿令人驻足。而远离城外的边境,似乎有兵士们在准备着仪式。
【須佐之男】
「今日城外で儀式があるのか? 」
今日城外可是有仪式?
【孔雀の国の戦士】
「まさか知らないのか?今日は年に一度の神招の儀式が行われる日だぞ。見た感じ辺境からきたよそ者だな。体が硬そうだ、踊ったこともないんだろう。あの高台を見ろ、あそこに女王が悪神を呼び寄せるんだ。危ないからさっさと帰りな。」
你连这都不知道吗?今日可是每年的请神仪式。莫不是边境来的异乡人,难怪身姿这般生硬,仿佛从不曾练过舞。就是那个高台,女王会将恶神引到那处,为了安全,你们还是快离开吧。
【荒】
「その悪神とやらは、恐らく色欲の神迦摩天のことだろう。」
这里人口中的恶神,恐怕就是色欲之神迦摩天。
【須佐之男】
「だとしたら、その儀式には、別の目的がありそうだな。」
若真是如此,请神仪式恐怕另有目的。
そして、歓声の中、孔雀の国の女王が舞台に現れた。その舞姿は美しく、祈りの神力がこもっていて、千年の見聞を持つ荒でさえもあまり見たことのないものだった。一曲が終わったが、悪神は現れなかった。
接着,孔雀国的女王便在高呼之下,出现在了舞台上。其舞姿之优美,其中饱含祈愿之神力,纵使是有千年阅历的荒也仅少见过。然而,一曲终了,恶神却并没有出现。
【孔雀の国の戦士】
「今回も現れなかったか。調査も神招もだめか。全国の悪神に関する宮殿を調べ尽くしても、色欲の悪神の痕跡は何も見つからなかった。」
这一回恶神也没有出现。不管是搜查也好,请神也罢,我们将全国和恶神宫殿翻遍,也再没找到色欲恶神的踪迹。
【荒】
「せっかく見つけた神女が、悪神を祀る者とは、もっと手掛かりが必要そうだ。」
虽是难得一见的神女,但供奉的却是恶神,也许还要勘察更多线索。
その場を去ろうとしたその時、舞台の上から呼び止められた。
就在转身欲离去的一瞬,台上的人却叫住了他。
【孔雀明王】
「異世界の者たちよ、我が国へようこそ。挨拶もなしでお帰りかしら?私は孔雀の国が王、孔雀明王。国を司る私は、なんでも知っているわよ。異世界を旅して悪神を探し、封印しようとする者たちのことは聞き及んでるわ。もしあなたたちもそうなら、同じ目的を持つ者として、一つ伝えておきましょう。見ての通り、孔雀の国は神招の儀式の最中。孔雀の国は昔から色欲の悪神に苦しめられてきた。歴代の女王は悪神に抗い、若くして命を落としてきた。私も悪神を呼び寄せ、それに対抗する宿命を背負っている。悪神の行方は掴めていない。けれど私は自分に、そして私の大切な人に誓った。私は誰の力も借りずに、自らの手で孔雀の国が祀っていた悪神を倒し、本当の意味で女王として君臨する。」
异世之人啊,来到我的国度,难道不打一声招呼,就要悄然离去?我乃孔雀国之主,孔雀明王,我执掌一国,四海之内的见闻,无所不知。我听闻有一行人在异世中不断寻找恶神,并将之封印。倘若你们便是其中之一,或许我们有着相同的目的,我有一事相告。如你们所见,孔雀国在举行请神仪式。孔雀国自古受色欲恶神侵扰,代代女王红颜薄命,最终都与恶神抗衡而死。我自然也拥有吸引恶神并与之对抗的宿命。如今恶神下落不明,但我早就向自己,也向我最重要的人发过誓。我不会假他人之手,我要亲手击败孔雀国曾供奉的恶神,真正地以女王的身份,君临这个国家。
荒の話を聞いて、一同は黙り込んだ。
听完了荒的讲述,众人陷入沉思。
【縁結神】
「その舞姫の女王……只者ではないようじゃな。」
这位舞姬女王听起来确实……非常不一般。
【御饌津】
「祈祷の舞は普通の舞と訳が違います。彼女のことを信じてもいいのでしょうか。」
祈神舞非同小可,我们究竟能否信任她呢。
【荒】
「それは彼女の望みが叶うかどうかにかかってくるだろう。」
那就要看,她能否得偿所愿了。
歓声の中、孔雀明王が太鼓の拍子と共に、都の舞台に上がる。
在千呼万唤之中,孔雀明王终于踏着有如战鼓一般的节拍,一步步来到了平安京的舞台。