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54、终焉之章 ③鬼神 ...

  •   【星熊童子】

      「それで!おいらが諦めずに情を訴え続けた結果、玉藻前様は小柄な朧車を数台大江山に貸してくれたんだ。足の遅い大江山の妖怪達は、もう朧車に乗って出発した。もちろん鬼王様のために一台確保してある。善は急げだ、とりあえず朧車に乗って、話はその後で……」

      于是!在咱动之以情晓之以理的不懈劝说下,玉藻前大人把胧车里个子长得小的几个给了大江山用。这会功夫,山里跑得不够快的已经坐着胧车出发了,咱还给鬼王您留了一个,事不宜迟,咱们边行车边议事如何?

      【煉獄茨木童子】

      「……朧車にも、体格の違いがあるのか?」

      ……胧车这东西,居然还大小不一?

      【鬼王酒呑童子】

      「顔も五官もあるから、おそらく食事もするんだろう。食べた量によって、体格の違いも出てくるんじゃねえか?古来より、美食や酒は強者が楽しむもんだ。食欲を持つ者は、例外なく強者と弱者に分かれる。玉藻前が手配してくれたこの朧車は、俺様の気品に合うものだとは言い難いが、大江山の鬼族を助けてくれたことに免じて、特別に許してやる。茨木童子、乗れ!共に朧車の上から見える景色を楽しもう!」

      既然有脸和五官,想必也要进食,既然进食,就有高矮胖瘦。自古以来美食美酒只配强者享用,凡是生来有口腹之欲的,就都有成王败寇之分。不过玉藻前留下的这辆虽不是完全配得上本大爷的上品,看在他为我大江山鬼族慷慨解囊的份上,就不计较了。茨木童子,上来!跟本大爷一同看看这上边的风景如何!

      【煉獄茨木童子】

      「いいとも、朧車は私が走らせよう!」

      那是自然,放着我来驾车!

      【星熊童子】

      「待て、や、やめろ!」

      等等,住、住手啊!

      二人は星熊童子を載せた朧車に無理やり乗り込むと、瞬く間に雲の彼方に消えた。

      二鬼不由分说跳上胧车,一眨眼就驾着胧车带着星熊童子消失在了云端。

      【鬼切】

      「どうするつもりだ?俺が仲を取り持てば、お前にも機会があるかもしれないが、鬼兵部は別行動せざるを得ないだろう。」

      你如何打算?若是我去劝说,也不是没可能让你上去一试,只是鬼兵部怕是就无法跟着了。

      【源頼光】

      「鬼兵部はついてくるが、何せ心を持たない兵器、常に指揮を取る者が必要だ。それに今日は特別に一番気性の荒い部下を連れてきたんだ。思う存分暴れさせないと、今度は私に盾突くだろう。」

      鬼兵部虽然会在地面上跟着,到底是一群无心的兵器,不可一日无首。更何况今天特意带了家里最坐不住的下属,不和这家伙纵情驰骋他可是要跟我大闹一场的。

      【鬼切】

      「おい、誰がお前の部下だ!」

      你这家伙,说谁是你的下属!

      【源頼光】

      「ははは、今乗っているこの白馬のことさ。」

      哈哈哈,自然说的是我骑的这匹白马了。

      鬼切が怒り出す寸前に、朧車が雲の上から地上に降りてきた。星熊童子が再び朧車を御していたが、彼は今や疲れ切った様子で必死に手綱を握っている。それどころか、朧車の顔までもが不安そうに歪んでいた。

      鬼切刚要发怒,却又见胧车自云端落回了地面。驾车的换回了星熊童子,此时正一脸疲色地死死抓着缰绳,就连胧车那张古怪的脸上都露出了惊魂未定的神情。

      【鬼王酒呑童子】

      「雷のような速さで走るのも悪くないが、おちおち酒を飲むこともできないとなれば、楽しみも半分になるな。」

      马车驾得风驰电掣固然颇有风味,但没法坐下来喝酒岂不失了一半的乐趣。

      【煉獄茨木童子】

      「この朧車のせいだろう。そこそこ速いが、安定性に欠けている。鬼王である友に見合う代物ではない。源頼光?まだ私達の後をつけていたのか。もしやまた何か良からぬことを企んでいるのか?」

      怪只怪这胧车确实并非上品,徒有几分速度,却一点也不稳当,着实配不上吾友的鬼王风范。源赖光?你这家伙怎么还跟着我们,莫非起了暗算的歹心吗?

      【源頼光】

      「向かう先が同じだけだ。大江山は鬼界と人間界の狭間にある。そして黒夜山は源氏が管理する立入禁止区域でもある。ヤマタノロチは二つの山の中間で儀式を執り行うと決めた。あの人跡未踏の危険な場所に行くには、古来より、険しい□□を辿るしかない。」

      只是顺路罢了,大江山在鬼界与人世的交界之处,黑夜山又是源氏的禁地。八岐大蛇既然选择在两山之间开启仪式,要到达那片人迹罕至的险地,自古就只有这么一条险道。

      【鬼王酒呑童子】

      「険しい□□?所詮人間にすぎないお前は、かつてのこの地の盛況すら知らないだろう。数百年前、まだ山岳神を征服する前、俺様は鬼界と人間界を彷徨っていた。俺様がまだ鬼道の悟りに至っていなかった頃、大江山は鬼界と人間界を隔てる険しい山ではなく、人間と鬼族との争いが絶えない戦場だった。お前の言う険しい道は朱雀大路並みに広くて、同時に馬車が四台通れるほどだった。周囲には牛馬や従者が通る小道が無数に広がっていた。商人にも侍にもそれぞれの道があり、大通りでは絶え間なく兵士達が行き交っていた。戦場に武器や兵糧を運ぶ人々が、長蛇の列を作っていた。あの頃の鬼界と人間界の境目には、累々たる残骸が横たわっていた。高い山に登っても、赤く染まった川の始りは見えなかった。止まることのない兵士の列は、三日三晩歩いても、最後尾に辿り着くことは叶わなかった。生者は生き残るために鬼族に刃を向け、戦死すると妖魔となりかつての同族と殺し合った。繰り返す憎しみと生死の循環の中、人間と鬼族から無数の英傑が生まれた。実に痛快だった!しかし同時に悲しかった。あの景色に魅入られ、あの豪気に感化され、俺様はようやく鬼道の真意を悟った。」

      自古就一条险道?到底你只是个普通人类,不曾见过这一带过去的盛景。数百年前,我还未曾降伏山岳神,在人鬼两界徘徊。我尚未参透真正的鬼道时,大江山还远不是如今能阻隔人鬼两界的险峰,而是人鬼两族争斗的战场。在那时,你口中的这条小道有如今的朱雀大街那般宽敞,可供四辆马车并排行驶,道路周围又遍布小路,供牛马仆从随行。商户刀客各有各的路走,大路上源源不断的都是将士兵,武器,粮草献去人鬼战场的长队。那时的人鬼交界之地,遗骸遍野。纵使我爬上高山,也望不见那红河的源头,而那永不休止的兵士之列,纵使我走上三天三夜,也寻不见那队列的尽头。生者为存命而与鬼族大动干戈,战亡又化为妖鬼与同族大开杀戒。那周而复始的仇恨与生灭的循环中诞生了无数的人杰和鬼将,那一切是多么快意!但又是多么的可悲。本大爷就是被那盛景所魅惑,又被那豪情所感化,才参透了鬼道的真意。

      【源頼光】

      「どれだけ悲壮な戦でも、結果を伴わねば、結局はただの空回りにすぎない。最後まで、人間は妖魔を根絶できなかった。そして妖魔も人間を破滅に追い込めなかった。戦というものにおいて、過程など意味を持たない。重要なのは結果だ。全ての犠牲は、全ての死別は、勝利をもたらした時にだけそれに相応しい価値が与えられる。したがって、その盛況とやらも、私から見れば退屈な空回りにすぎない。」

      就算再如何悲壮的战事,若没有结果,终究不过是徒劳,到头来人类没有覆灭妖鬼,而妖鬼也没能屠尽人类。所谓征战,重要的从来不是过程,而是结果,所有的牺牲,所有的生离死别,只有在胜利的一刻这一切才会被赋予相应的价值。因此,你口中的盛景,在我看来,也不过是又一场无聊的徒劳罢了。

      【煉獄茨木童子】

      「情趣を解さないやつめ。もしも戦場で誇らしげに「勝利できなければ、戦死しても意味がない」などと嘯いたら、お前の部下は全員間違いなく逃げるぞ。道理で言葉を発さず、理解もしない鬼兵部を作るわけだ。」

      真是个煞风景的家伙,若是你在阵前拍着胸脯说出这席话来,若非胜利哪怕是战亡也毫无价值,怕是没一个人会跟你上战场。也难怪你要造出这些不会说话也听不懂人话的鬼兵部来。

      【源頼光】

      「心配ご無用、源氏の兵士は勝利の意味を心得ている。勝利を求めるのは人間の生まれつきの性だ。勝利という信念があるからこそ、無意味な人生を送ることを望まず、争うようになった。そのためなら手段を選ばず、無敗の王者になろうとする。」

      不劳费心,我源氏之兵向来懂得胜利的意义。生来就追求生的意义是人的本性,正是因为心怀胜利的信念,才不想活得毫无意义,才会斗争。为此哪怕变得不择手段,也要成为战无不胜之人。

      【煉獄茨木童子】

      「ふん、勝利への執念に突き動かされ、勝利を掴み取るというのは確かに非難すべきことではない。しかしお前が言ったのは部下への否定、傲慢の上に成り立つ執念だ。お前は何があっても動揺しない強者であると自負している。そのうえ独断で他人の努力を裁定するつもりでいる。戦場に赴く時、私なら絶対にそんなやつにはついていかない!」

      哼,确实靠着对胜利的执念而战,不失为成为胜者的正途之一,但那是凭着主帅对下属的否定和傲慢所建立的执念。你这家伙自觉是毫无动摇之心的强者,就想当然地为所有人的付出做裁定,我可不会跟着这样的人上战场呢!

      【鬼切】

      「それはあながち矛盾してはいないかもしれない。」

      二者或许也并不是那么矛盾的事情吧。

      【煉獄茨木童子】

      「ん?」

      哦?

      【鬼切】

      「確かに源頼光の言う通り、戦の最終目的は勝利であり、結果は戦士達の手柄だ。しかし勝利は結果だけではないから、たやすく手に入れられるものではない。不正な方法で勝利を手に入れても、結局は否定され、無意味なものに成り下がる。ひいては新たな戦を引き起こす火種になるかもしれない。俺は誰よりも勝ちたい。だができることなら、正々堂々と手合わせしてその意味を手中に収めたい。」

      确实如源赖光所说,征战的最终目的是胜利,结果是铭刻在战士身上的丰碑。但胜利却并非是轻易能得到的东西,因为它并非只有结果。胜利也会因获胜的方法不对而被人否定,不仅在手中变得毫无意义,甚至成为新的战事开端。我比谁都想要取胜,但如果可以,还想要通过堂堂正正的比试夺得它的意义。

      【煉獄茨木童子】

      「これはどういう風の吹き回しだ?しばらく顔を見ないうちに、一人前に話せるようになったのか。」

      这是吹的什么风,有些日子不见,你居然也变得会说话起来了?

      【源頼光】

      「たとえ傲慢でも、私のことを理解してくれる部下もいるようだな。」

      看来就算傲慢,能理解我的下属也依然大有人在啊。

      【鬼切】

      「また馬の話か?」

      你又在说这匹马?

      【源頼光】

      「そういうことにしておこう。」

      你就当我是在说马吧。

      皆が言い争う横で、既に神酒を一杯飲み干した酒呑童子は杯を置き、再び源頼光と鬼切に目を向ける。

      在众人争论时,酒吞童子已经一个人喝完了一碗神酒,放下酒碗重新看向源赖光和鬼切的方向。

      【鬼王酒呑童子】

      「何が正しいかはさておき、お前は一つ勘違いしている。あの戦いは、何も残さなかっただと?かつてあそこで争い、殺し合い、最後まで故郷に帰ることのなかった兵士達の怨念は、ヤマタノロチの望む形で残っている。今でも、恐怖は人々の心の中に根を下ろし、芽生え、力としてヤマタノロチに利用されている。」

      对错暂且不论,有一点怕是你想错了。谁说当年的大战什么也没留下?曾经在那里斗争、屠戮,最后再也没能回去的士兵们的怨念,就如八岐大蛇所期望的那样流传了下来。即使到现在,也在世人的心中种下恐惧的种子,生根发芽化为力量,被八岐大蛇所利用。

      そう言い終えると、酒呑童子は再び杯に酒を注ぎ、異変が起きた空に向かって、太陽と月に挨拶するかのように杯を掲げた。

      说完又斟满酒杯,如同邀请日月群星一般举起酒杯对着空中的异象。

      【鬼王酒呑童子】

      「そしてこうして、今の災いをもたらした。」

      然后像这样,带来了如今的灾祸。

      【鬼切】

      「この災禍の兆しは、人々が生み出した罪だと言いたいのか?」

      你是说眼前的灾祸之兆,其实是世人自己生出的罪恶吗?

      【鬼王酒呑童子】

      「狭間の封印から脱出してから、ヤマタノロチは大分力を取り戻したが、太陽と月を支配するにはまだ足りない。ヤマタノロチはもとより世の中の邪念から生まれる邪神だ。その力を増幅させるものがあるとすれば、それは人々の罪だろう。」

      虽然八岐大蛇脱离狭间封印后力量恢复了不少,但还没有号令日月的本事。他本就是世间邪念化身的邪神,若有什么能令他灵力大增,也就只有世人的罪恶了。

      【鬼切】

      「ならばなぜ妖魔にも悪影響を及ぼした?邪神のように力が強化されるはずなのに、なぜ理性を失い、獣に堕ちた?」

      那为何妖鬼受到了负面的影响?难道不应是和邪神一起妖力大增,反而丧失了神智,堕为野兽。

      【鬼王酒呑童子】

      「世界の始まりの時、妖魔は存在しなかった。高天原の神々は人間を創り出し、善を成せと説いた。しかし人々は七悪神に惑わされ、罪に染まり、妖魔が誕生した。そう考えると、七悪神は鬼族の先祖と言ってもいいだろう。神々は人に善を成せと説いたが、そうはならなかった。悪神は鬼族に悪を成すことを望んだが、それも実現しなかった。悪神の長たるヤマタノロチが望むもの、それはおそらく、純粋な、何にも縛られない「罪悪」だろう。」

      人世之初世间本无妖鬼一族,高天原神族创造人类万物,令众生向善。然而七恶神蛊惑人类习得了罪恶,故而诞生了妖鬼一族。从这点来看,若说七恶神正是鬼族之祖,也未尝不可。神族希望人类行善,但结果并非如此,恶神反过来期望鬼族行恶,但也并非实情。那恶神之首的八岐大蛇所想要的,大概是真正纯粹的、无拘无束的「罪恶」吧。

      【源頼光】

      「それなら、鬼道の真意を悟った鬼王と自称する者として、先祖の期待に応えるよう身を挺して手本を見せるべきではないのか?」

      既然如此,自称参透了鬼道真谛的鬼王,岂不是该以身作则,满足先人的愿望?

      【鬼王酒呑童子】

      「はははは!源頼光よ、もし今高天原の神が世に顕現し、お前に聖人君子のように善を成せと命じたら、お前は大人しく従うか?」

      哈哈哈哈!源赖光啊,若是此时高天原的天神降世,命你一心向善,做个圣人,你可会应允?

      【源頼光】

      「従わないな。」

      自然不会。

      【鬼王酒呑童子】

      「それと同じだ。人の行くべき道は神が決めるものではない。ならば当然、鬼が進む道も何にも縛られない。いまさら踵を返して、天命とやらに拘る道理もない。森羅万象の中、天命に抗うために生まれた一族が存在しているとすれば、それは間違いなく人間か鬼族のどちらかだ。」

      同样的道理。人之道早已不被天道所束缚,而鬼之道更应当无拘无束。事到如今,断然没有回过头来,为天命所困的道理。若世间万物,有一族应为抗天命而生,那一族若并非人族,必然应是鬼族了。

      啖呵を切った酒呑童子がもう一度酒を呷ろうとして、杯はもう空になっていたことに気がついた。それを見た茨木童子は、すかさず酒呑童子と己の杯に酒を注いだ。

      说到这里酒吞童子端起酒碗,才发现杯中的酒又已饮尽,茨木童子见状,为他和自己重新斟了满杯。

      【煉獄茨木童子】

      「陰陽師、さっきからずっと友が一方的に語るように誘導しているが、まさか鎌をかけて鬼族の情報を聞き出すつもりか?」

      你这阴阳师,从方才起就让挚友说个不停,该不会是见机会难得,想要套话来打探我鬼族吧。

      【源頼光】

      「鬼族は私がいつか倒さなければならない敵だ。鬼族の情報には当然興味がある。しかし一方的に聞くだけでは確かに不公平だ。ここは酒のつまみに、私も陰陽師の秘話を少しだけ話そうか。今から数千年前の話だが、伝説によると、七悪神を倒した後、神々は高天原で七悪神を統べるヤマタノロチの審判を行った。しかしヤマタノロチは既に反撃の計画を立てていた。危機一髪で、雷神須佐之男は神器天羽々斬をもってヤマタノロチの神格を斬りつけた。ヤマタノロチは高天原より人間界に落ち、数千年に渡って狭間の中に封印され続けている。しかし、狭間に落ちたヤマタノロチは脱出を諦めず、巨大な蛇体で狭間の隙間に体当たりを続けた。そのせいで大地は裂け、狭間の隙間から滲み出た汚れは、災厄と厄病の源となった。それに対抗すべく、人間は軍を集結し、まだ完全に封印されていない蛇神を徹底的に封じ込もうとした。だが僅かな成果しか出せなかった。邪神に侵食された人は蛇魔となり、人間達との終わりなき戦いを始めた。それはもう悲惨極まりない戦だった。人間には抗う術がなく、ヤマタノロチが封印を突破するのはもはや時間の問題だった。伝説によると、狭間を守る墓守りが人間に高天原の秘法を教えたらしい。神力でも妖力でもなく、人間自身の霊力を使って妖魔と戦う術だ。その後戦況は逆転し、人間は蛇神を封じ込め、狭間の入り口を封印し、封印の地に結界を張った。結界内に都を作り、今の平安京を築き上げた。その秘法は、結界術の起源に当たる。そして最初に結界術を使いこなした四人の陰陽師は、平安京の陰陽師三家……賀茂氏、源氏、藤原氏を立ち上げた。」

      鬼族在我看来是必须要打败的敌人,自然会有兴趣。不过只让你们说确实不太公平,作为酒席间的谈资,不如我也说些阴阳师的秘话。那是数千年前的事,传闻诸神在击败七恶神后,于高天原审判为首的八岐大蛇。而八岐大蛇也设计了反击的计划,千钧一发之际,雷神须佐之男以神器天羽羽斩击中八岐大蛇神格。八岐大蛇从高天跌落人间,被封入狭间之中长达数千年。然而,跌落狭间的八岐大蛇依然试图逃离,以巨大的蛇身不断撞击着狭间缝隙。大地因此撕裂,污秽从狭间的缝隙散出,成为了灾厄和疾病的源头。为与之对抗,人类集结了军队,试图镇压未能被完全封印的蛇神,然而收效甚微。被邪神污染的人化为蛇魔,和人类在两界交界之地展开无休止的大战。最初的战事惨烈非凡,人类根本没有还手之力,八岐大蛇突破封印只是时间问题。据传,镇守狭间的镇墓兽为人类带来了高天原的秘法,一种既非神力也非妖力,而是使用人类自身的灵力与妖魔抗衡的术法。之后,人类扭转局面,镇压蛇神,封印狭间入口,并在封印的土地上建立了结界。人们在结界内建立都城,从而有了如今的平安京。这一秘法,就是结界术的起源。而最初使用结界术的四位人类阴阳师,则成为了平安京的三大家族——贺茂氏、源氏、藤原氏。

      【鬼切】

      「陰陽師は四人いるのに、なぜ陰陽師は三家しかない?まさか四人のうち二人が結婚して家族になったのか?」

      这四个人怎么演变成三大家族的?难不成四人中有两人结了亲,所以变成了一家人吗?

      【源頼光】

      「面白い推測だな。もし本当にそんな平和な理由なら、私も少しは安心できるのだが。」

      这倒是相当有意思的的猜测,若真是这般和平的经过,我也能安心不少。

      【煉獄茨木童子】

      「違うと言いたいのか?」

      这么说并非如此?

      【源頼光】

      「さあね。」

      谁知道呢。

      【煉獄茨木童子】

      「勿体ぶるな!」

      你这家伙卖什么关子!

      【鬼王酒呑童子】

      「よせ、こいつも知らねえんだ。」

      算了吧,他是真的不知道。

      【源頼光】

      「鬼王は知っているのか?」

      难道鬼王知道。

      【鬼王酒呑童子】

      「四人が御三家を立ち上げた話は、昔経を唱えていた頃に聞いたことがある。四人目の陰陽師の行方について、色んな噂はあるが、どれも推測にすぎない。お前は真相を知っているのだと思っていたが、こっちの情報を聞き出そうとしていただけのようだな。そういうことならやめておけ。俺様はお前よりも遥かに長く生きてきたが、その四人目の陰陽師の末裔とやらには一度も会ったことがない。」

      这四将变三族的事情,我当年给人诵经时也有听说。第四名阴阳师到底去了何处,众说纷纭,我想那都是臆测,我只以为你这家伙知道真相,这么看来反倒是在套我的话。不过还是别费力气了,本大爷虽然活得比你久,却也没见过第四位阴阳师的后人。

      【源頼光】

      「それはまずいな。このまま放っておけば、いつか収拾がつかなくなるかもしれない。」

      这就难办了,此事放着不管,恐怕假以时日就会变得不可收拾。

      【鬼王酒呑童子】

      「お前は真相は知らないが、何か事情を知っているようだな。」

      看来你虽然不知真相,却知内情。

      【源頼光】

      「源氏の当主として、四つ目の陰陽師一族が存在していたことは把握している。しかしあくまでも口伝のみ、書類での記録は一切残っていない。宮廷陰陽師になってから書庫で当時の記録を探してみたが、ひょんなことから予想外なものを見つけた。記録によると、平安京の皇居は星々の加護を得て皇族に繁盛をもたらすために、天象に詳しい陰陽師が建てたそうだ。記録にはそうはっきりと記載されていたものの、御三家の歴史を何度調べても、天文学と建築学に詳しい陰陽師に関する記載はなかった。しかし問題はそれだけではない。その名もなき陰陽師は皇居だけでなく、皇居の地下水路をも作っていた……残っている設計図を確認したところ、大量の隠し通路を発見した。そんな秘密を知った後、私は好奇心を掻き立てられた。隠し通路に入ってみると、それは想像以上に大掛かりなものだった。密室を十室以上通り過ぎても、隠し通路はまだまだ続いていた。しかしその先は設計図にも記されていなかった。設計者の目的が知りたくなった私は、何か手掛かりがないか密室を探した。そしてついに隠されていた記録の一部を見つけた。その記録には無数の注釈がつけられていて、何者かの実験の詳細も記されていた。その内容は誰もが驚くような、陰陽道というより、むしろ邪悪な呪術と言うべきものだった。その記録の中には、家紋らしき記号が頻繁に記載されていた。それは大きさも様式も都の御三家のものに似ていた。胡蝶の面のような模様だったが、都では一度も見かけたことがなかった。その時私はこう結論づけた。地下の建物を建てたのは、恐らく跡形もなく消えた四つ目の陰陽師一族だ。」

      作为源氏家主,我所知的是第四个阴阳师家族确实曾经存在。不过那也只是口口相传,并未留下什么记载。在成为宫廷阴阳师后,我特意在典籍库中找过当年的记事,却阴差阳错找到了些不得了的东西。典籍的史录里,平安京的皇宫原本是一位精通天象的阴阳师所建,为的是从星象之中汲取气运,使皇室繁荣。虽然史录里言之凿凿,但是翻遍御三家的家史,却并不曾有过一位同时精通天文和建筑的阴阳师。这也就罢了,可这位无名阴阳师不只建造了皇宫,还修建了皇宫地底的水利设施……从遗留下来的图纸来看,其中暗藏了大量密道,看到这样的秘密就算是我也忍不住去一看究竟。我顺着密道走了下去,却发现其规模远远超出我的想象。在途经过十数个密室后,我还没有看到密道的尽头,图纸上的部分却已经走到了终点。我决定在密室中探寻线索,看看是否能找到建造之人真正的意图,竟找到了一些被私藏的残卷。残卷之中批注满满,还附有不知是何人所做的实践始末,其内容称得上是骇人听闻,与其说是阴阳术还不如说是邪恶的咒术。而在那记录之中,又频频出现一个似乎是作为家纹的符号。其纹样无论大小还是风格都与京都三大家族的族徽十分类似,状如一枚蝴蝶面具,我却从不曾在京都内见过。到那时我不得不猜测,修建那地宫的,恐怕就是消失无踪的第四个家族。

      【鬼王酒呑童子】

      「今その話を持ち出したということは、ヤマタノロチとも関係があると思っているのか?確かにあの蛇は陰陽師の一族を消すだけの力を持っているが、狭間の中に封印されていた。協力者がいなければ、陰陽師の一族を丸ごと消すことはできないはずだ。」

      你提起此事,可是觉得它和八岐大蛇有关?那条蛇确实有摧毁一个家族的能力,但当时他被封印在狭间,若无人相助,恐怕是做不到让一整个家族凭空消失的。

      【源頼光】

      「それはどうかな。今の御三家の中で最も栄えていて、最も堕落しきった源氏一族も、数千年前には厳しい仕来りを守っていた。そうでなければ、藤原氏も賀茂氏も、蛇神の封印の地を守る役目を源氏に任せはしないだろう。しかし数代後の源氏は、蛇神の封印を解くべからずという家訓を守ってはいたが、ヤマタノロチの甘言に乗せられ、巫女を生贄にする儀式を始めた。一族の繁栄のためなら命すらも軽んじるという弱点を邪神に握られてしまったからだ。代々蛇神を監視するという約束で手に入れた栄光が、まさか千年後に一族を縛る枷になるとは。枷を飾る偽物の栄光のためとは、本末転倒も甚だしい。邪神を監視すべき者が邪神に媚びを売り、巫女を捧げることで栄光を手に入れ続ける、これは源氏一族最大の恥だ。人間にとって此度の邪神討伐は、過去を清算するだけでなく、邪神に捧げる人間の祈りを徹底的に断つためでもある。」

      那倒也不一定。即便是如今三家之中最为繁荣也最为堕落的源氏一族,数千年前,也曾经是家风极为严格的一族。若非如此,另外两大家族也不会把封印蛇神的禁地交给源氏把守。但即使如此,数代之后,虽依然恪守不得放出蛇神的家训,却还是输给了八岐大蛇诱惑的言语,开始了巫女的献祭。正因邪神抓住了一族可以为了繁荣而漠视生命的弱点。因代代把守蛇神而换来的荣耀,在千年后竟然化为了禁锢一族的枷锁,为了这枷锁上虚伪的光芒而本末倒置。甚至向本应被看守的邪神谄媚,献上巫女,从而换取荣耀的延续,是源氏一族最大的耻辱。此次讨伐邪神,对人类而言,不仅是清算数千年前的债,更是要彻底终止人类向邪神的祈求。

      【鬼王酒呑童子】

      「とりあえずは嘘ではないと思っておこう。源氏一族は蛇神と最も長い時間を共にしている。他の者よりも蛇神のことを詳しく知っているだろう。お前らはどう思う?あいつは一体どうやって高天原に復讐する気だ?」

      姑且就当你不是空口虚言,源氏一族既然是和蛇神共存最久的一族,想必对他的见解也比旁人独到。那依你看来,那家伙究竟会如何向高天原复仇?

      【源頼光】

      「そうだな、彼は見物するのが大好きだ。敗れる前のヤマタノロチは七悪神の長で、六柱の悪神を統べていた。彼の性格から推測するに、自分一人で楽しむのではなく、かつての部下を呼び戻し、己の最高傑作を共に鑑賞するのではないだろうか。」

      我倒觉得,他是个相当喜欢看热闹的家伙。战败前的八岐大蛇曾经为七恶神之首,座下有六名恶神追随。以他的性格,绝对不满足于一人独乐,想必是要召回曾经的部下,让他们一同观赏自己的杰作。

      【鬼王酒呑童子】

      「ほう?ならば、残りの六悪神はどこにいる?」

      哦?那另外六恶神现在何处?

      【源頼光】

      「戦に敗れた時、六悪神は天照によって六道の中に封印された。六道の世界はそれぞれ、違う六道の世界にも現世にも通じていない。これは七悪神が再び集うのを防ぐためだ。だがあの邪神のことだ、もう六道を開く方法を見つけたかもしれない。」

      六恶神早已在战败时被天照封印进了六道之中。六道的世界无论是与彼此还是现世都不相通,为的就是断绝七恶神再聚的可能。但既然是那个邪神的话,说不定他已经找到了能打开六道的方法。

      【鬼王酒呑童子】

      「現世で異界に行ったことのある者といえば、玉藻前はその一人だが、彼には彼の目的があるから、こっちに協力する可能性は薄い。天域の辺境にある深淵で、帝釈天はかつて幻術で異界を構築し、六道の結界を作った。そこに迷い込んだ俺様は、現世のものとは全く違う大江山を目にした。幻術の世界に過ぎないとはいえ、なかなか抜け出せない。」

      若说在现世中去过异界,玉藻前倒算是一个,只不过他的目的特殊,怕是帮不上我们。曾经在天域边界的深渊之中,帝释天也曾经以幻术构造不同的异界,布下过六道阵法。我也误入其中,见到了一个与现世完全不同的大江山,单单是幻术的异界,就足以令人迷失其中。

      【源頼光】

      「それよりも私が心配なのは、六道の異界は生きて帰れぬ場所ではないかということだ。陰陽両界の狭間に行けば、異界の時空に入れるかもしれないが、同時にそれは危険極まりないと聞いた。何の痕跡も残さずに消えた四つ目の陰陽師一族も、このようにして存在していた証拠を全て抹消されたのかもしれない。」

      我倒是更担心六道异界是个有去无回的地方。虽听闻从阴阳两界的狭间进入,便有机会到达异界的时空,却也异常危险。或许那凭空消失的第四个家族,就是这样被彻底抹消了存在的痕迹。

      【鬼王酒呑童子】

      「陰陽の隙間を開く力があり、隙間から無事に帰ってきた者なら、二人知っている。一人はヤマタノロチ本人だ。かつて自分に仇をなした陰陽師の一族を追放するために彼が隙間を開いたとしても、別におかしな話ではない。だが、もう一人いる。」

      若说有能力打开阴阳缝隙,又从缝隙中安然归来的人,我倒也知道两个。一个是八岐大蛇本人,若说是他打开缝隙放逐了曾经和自己作对的家族,也不无道理。不过,还有另一个人。

      【煉獄茨木童子】

      「友よ、もったいぶってじらすのはよせ。もう一人というのは?」

      挚友别跟着卖关子,另一个是何人?

      【鬼王酒呑童子】

      「それはもちろん、大陰陽師晴明だ。」

      自然是大阴阳师晴明。

      【煉獄茨木童子】

      「あのお人よしが?」

      那个老好人?

      【源頼光】

      「お人よしか、ふふ。あの男は幼い頃から、手に余るやつだった。」

      老好人,呵呵。那家伙还小的时候,就是个相当不好对付的人了。

      【鬼切】

      「俺も晴明はそのようなことをする人ではないと思う。彼はいつも……他者の気持ちを考えている。」

      我也不觉得晴明会做出这样的事情,因为无论如何他总是……十分顾及他人的想法。

      【鬼王酒呑童子】

      「黒いほうはともかくな。白いほうは他の陰陽師に似ているというよりも、むしろ高天原の民に似ている。」

      黑的那个暂且不论。白的那个比起其他的阴阳师来,确实更像是高天原的子民。

      【煉獄茨木童子】

      「高天原?」

      【鬼王酒呑童子】

      「それは更に古い伝説だ。神話によると、世界の始まりの時、高天原の天照大神は、彼女が創造した「愛」と輝きを万物に分け与えたらしい。故に、混沌としていた大地に人間が生まれた。天照から見れば、森羅万象は全て彼女の民なのかもしれない。人間はその中で最も特別な存在だ。なぜならば、人間だけが神の恩賜に感謝すべく、高天原に「愛」を貢ぐ、まさに高天原にとって理想的な民だった。」

      这就是更加古老的轶闻了,传言创世之初,高天原的太阳女神天照,将她亲手所创造的「爱」和光辉一起洒向世间万物。正因此举,原本混沌的大地上诞生了人类。在天照看来,或许世间万物都是她的子民,人类却又是相当特别的一个。因为只有人类会向高天原进献「爱」,以感谢神的恩赐,可谓是高天原最理想的子民。

      【源頼光】

      「その頃、人と神は理想的な関係を築いていたのかもしれない。神は人に恵みを分け与え、人は神に愛と敬意を捧げる。それは互いに利益をもたらす関係というよりも、親子のような純粋な家族愛に近い。しかし家族愛というものは、親が子供に見返りを要求した時点で、純粋ではなくなってしまうのかもしれない。誰かに守られているかどうかに関係なく、幼子はいつか必ず大人になる。それにもともと人間は、高天原が創り出した存在ではない。」

      或许在那时,人神之间确实曾有着理想的关系。神向人类施以恩惠,人类向神供以爱敬。这倒不像是互利互惠各取所求,更接近于父母与子女之间纯粹的亲情。但所谓亲情,或许在父母向子女明确地索求回报之时,就不再纯粹。无论是否有人庇护,幼子终究都是会长大的。更何况原本人类也并非是高天原亲自造出。

      【鬼王酒呑童子】

      「とはいえ、人間が鬼族に堕ちたことに、高天原の八百万神は驚きを隠せなかった。高天原からすれば、人間は神の民、鬼族は悪神の子だ。まさか鬼族が人間より生まれた存在だとは、彼らは思ってもみなかった。」

      不管怎么说,人类堕为鬼族,令高天原众神震惊。在高天原看来,人类本应是神族的子民,而鬼族则是恶神的子嗣,但后者竟然诞生于前者,是他们无法想到的结果。

      【煉獄茨木童子】

      「全くとんだ矛盾だな。至高の神なる者でも、己の地上の創造物への認識はその程度の浅はかなものなのか。これは至高の傲慢そのものだ。矛盾と傲慢は枷にすぎない、我ら鬼族が求める何にも縛られない鬼道の障害そのものだ。」

      真是自相矛盾,既是至高的神族,却如此简单地看待出现在自己土地上的造物,这真是至高的傲慢。矛盾和傲慢不过是枷锁,是我等鬼族所追求的不羁鬼道上的一道阻碍罢了。

      【鬼王酒呑童子】

      「ははははは!いっぱしの口をきくようになったのは鬼切だけじゃねえみたいだな。そうとも!万物は自らの生を生きるために生まれてくる。しかしいついかなる時でも、他人の望む生を生きてしまう者は少なからずいる。今思えば、神の子として生まれたのに鬼道に憧れてしまうことに悩んだ俺様も、無駄に自分を困らせてたんだな。」

      哈哈哈哈哈!看来变得会说话了的也不只有鬼切。不错!万物降生本就是为了做自己,却总有人终其一生只为活成别人的样子。如今想来,曾苦恼生为神子却心向鬼道的我,也真是自寻烦恼啊。

      冗談を言い合っているうちに、一行は儀式の陣眼のすぐ近くまでやって来た。前日に偵察に来ていた源氏の陰陽師達が既にそこで待っている。

      几番笑谈后,众人很快找到了仪式阵眼附近,一日前就派出侦察的源氏阴阳师早就等在路上。

      【源氏の陰陽師】

      「源頼光様、現場の状況を確認しました。陣眼は蛇魔に厳重に守られています。しかし、とりわけ強い蛇魔ではありません。今回連れてきた普通の武士でも、互角に戦えます。頼光様達にかかれば、鎧袖一触かと思われます。」

      源赖光大人,我等已去探过,那阵眼确实被蛇魔层层把守。不过那群蛇魔不难对付,此行只带了几位武技平平的护卫,却也能打个平手,若是大人们,想必只需抬手便能解决。

      【鬼切】

      「ならば、俺が先陣を切る。」

      既然如此,头阵交给我便是。

      言ったそばから、鬼切は武士達を連れて林の中を突き進んでいく。一行と朧車が陣眼にたどり着くと、蛇魔相手に苦戦している鬼切達の姿が見えた。

      说罢,就跟着带路的武士们冲进林中。等到一行人和胧车赶到时,鬼切却和阵眼处的蛇魔陷入了胶着的苦战。

      【鬼切】

      「一体どうなっている?並みの武士でも蛇魔と互角に戦えるのではないのか?まさか嘘の報告をしたのか?」

      究竟是怎么回事,说这蛇魔即使和武技平平的下级武士也只能打个平手。难道是谎报军情吗?

      【源氏の陰陽師】

      「嘘ではありません。昨夜、ここの蛇魔はこれほど強い力を備えてはおりませんでした……」

      我所说的绝非谎言,昨夜这里的蛇魔确实并无这样的实力……

      【鬼切】

      「一夜のうちに、蛇魔が入れ替わったというのか?」

      难道过了一夜,这群蛇魔已经换了一批?

      【源氏の陰陽師】

      「我々は一晩中ここを見張っていました。蛇魔を倒すことはできませんでしたが、一匹も逃しませんでした。」

      我们彻夜看着这里,虽未能击杀,但也不曾放走过一条蛇魔。

      【源頼光】

      「となるとこう説明せざるを得ないだろう。同じ蛇魔だが、昨夜と今日で強さが違う。」

      看来只有一种解释,虽然是同一群蛇魔,昨夜和现在却有着截然不同的实力。

      【鬼切】

      「昨夜はわざと実力を隠していた?」

      难道夜里是故意隐藏了实力?

      【煉獄茨木童子】

      「勝負を決めるのは簡単だが、引き分けでいるのは難しい。仮に実力を隠していたとして、なぜ勝負をつけない?まさか蛇魔の実力は、相手によって変わるのか?」

      所谓胜负容易平局难,若是隐藏实力,何必苦苦维持平手?难不成这蛇魔的实力,本就是按对手来的。

      【鬼王酒呑童子】

      「聞いたことがある。蛇神を封印する天羽々斬は相手の力量を反映することで、処刑の力を得る神器だそうだ。この陣眼も同じ特性を持っているのかもな。源頼光、戦わずして勝つのは俺様の本意ではないが、この陣眼に対する最適解は武力ではなく、浄化だろう。鬼族は攻撃は得意だが、浄化となると素人同然だ。お前らに任せる。」

      我曾听闻,封印蛇神的天羽羽斩是一柄能映照出对手力量强弱,而获得处刑之力的神器。这阵眼或许也有同样的特性。源赖光,不战而胜虽非我所愿,不过对付这阵眼最好的方式恐怕并非围攻,而是净化。进攻是我鬼族的专长,净化却是门外汉了,还是交给你们吧。

      【源頼光】

      「霊力をもって汚れを浄化するのは我ら陰陽師の使命、言われなくてもそのつもりだ。鬼切、撤退だ。ここにいる全員に伝えろ、十丈下がれと。」

      以灵力除尽污秽自然是我等阴阳师的使命,即使你不说,我也会做。鬼切,撤兵。所有驻守在这里的兵力,全部后退十丈。

      源氏の陰陽師が力を合わせて浄化に取り掛かる。半日後、陣眼の力は弱まり、結界近くの蛇の群れも次第に煙となって消えていった。しかし確実に弱まってはいるものの、陣眼はなかなか消えなかった。一行は近くで駐屯し、陣眼の力が完全に消えるのを待つことにした。

      在源氏阴阳师齐力施放的祝福下,半日后,阵法果然减弱,结界附近的蛇群也逐渐化为紫烟消散。但不断趋于衰弱的阵法却迟迟不肯消失,众人扎营在附近,等待阵眼的力量耗尽。

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