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34、红莲华冕 昨日之境③琉璃之遇 ...
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瑠璃の邂逅
【翼団兵士甲】
「阿修羅様、偵察兵が戻りました。城外でコソコソと道を探している女を見つけました。」
阿修罗大人,您下令派出去的侦察兵回来了。他们找到了一个在城外鬼鬼祟祟探路的女人。
【阿修羅】
「道を探している女?連れて来い。」
探路的女人?带上来。
華やかな衣服が乱れた女が、偵察兵に連れられてきた。
一个衣着华贵却凌乱,看起来十分狼狈的女人被侦察兵带了上来。
【阿修羅】
「お前は何者だ。なぜ瑠璃城の外を徘徊している?」
你是什么人,为什么在琉璃城外徘徊?
【???(毘瑠璃)】
「…………」
【阿修羅】
「黙るのか?俺が口を開かせてやる。」
不说话?我有的是方法能让你说。
【帝釈天】
「阿修羅、怪しい女を捕まえたと聞いたが。待て、この人は…………阿修羅、彼女を解放してくれ。あなたは毘瑠璃か?」
阿修罗,我听说刚刚抓到了一个可疑的女人。等等,这个人…………阿修罗,快给她解绑吧。你是毗琉璃吗?
【毘瑠璃】
「あなたは誰?なぜ私のことを?」
你是谁,竟然认得我?
【帝釈天】
「十数年前、善見城の祭典の時、貴族達は十天衆様の所に集まっていた。私も、父や兄とその場にいた。あなたはもう忘れているかもしれないが、あの時あなたは蘇摩と一緒にいた。」
十数年前善见城祭典之时,各个贵族世家都前往王殿拜会十天众大人。我和父亲兄长也在朝拜之列。你大概已经忘了,但我还记得当时你与苏摩也在王殿中。
【毘瑠璃】
「十数年前の祭典、確かに姉様と一緒だった……よく覚えているのね。」
十数年前的祭典,我确实和姐姐一起参加过……你的记性竟然这么好。
【阿修羅】
「貴族の方だったのか。」
原来是位贵族小姐。
【帝釈天】
「阿修羅、毘瑠璃は瑠璃城の城主だ。瑠璃城には二人の城主がいる。蘇摩と毘瑠璃の二人姉妹、この方が妹の毘瑠璃だ。」
阿修罗,毗琉璃是琉璃城的城主。琉璃城的城主有两位,苏摩和毗琉璃两姐妹,这一位是其中的妹妹毗琉璃。
【阿修羅】
「城が他族の手に落ちているのに、なぜ城主が城外を徘徊している?もう一人の城主、蘇摩はどこだ?」
既然是城主,为何城池失守落入他族之手,自己却在城外徘徊?另一位城主苏摩又在何处?
【毘瑠璃】
「私に質問する前に……まずは名乗ってもらえないかしら。」
你们与其质问我……不如先告诉我你们到底是什么人。
【阿修羅】
「俺は阿修羅、彼は帝釈天だ。俺達は民兵翼の団を束ねる者だ。十天衆の依頼を受け、鬼王迦楼羅とやつの竜巣城を討伐しにきた。」
我是阿修罗,他是帝释天。我们都是民兵团翼之团的首领。受十天众委托,前来攻克鬼王迦楼罗的龙巢城。
【毘瑠璃】
「ほ、本当に……?なにか証明できるものはある?」
怎,怎么可能……?口说无凭,你们可有证据?
【帝釈天】
「十天衆からの依頼書、そして貴族の印章も持っている。」
我这里有十天众下达的委托文书,如果你想看,我还保留有贵族家的印信。
【毘瑠璃】
「そういうことだったの……」
原来如此……
【阿修羅】
「どうした?まさか俺達の名を名乗るやつがいたのか?」
怎么了?难道有人假冒过我们?
【毘瑠璃】
「……そのとおり……翼の団の使者と名乗る者のせいで、鬼族の罠にはまってしまった。数日前の朝、ある天人の小隊が瑠璃城へやってきて、救援を求めた。迦楼羅を討伐する翼の団だと名乗った。金翅鳥の罠にはまったと。やっとの思いで抜け出し、助けを求めにここまで来た。もし翼の団がやられたら、次は瑠璃条だと。だから私と姉様は兵を送った。まさか迦楼羅の詭計だったなんて、夢にも思わなかった。私たちは待ち伏せされた。姉様は私をかばって迦楼羅に攫われ、行方不明になった。」
……没错……我和姐姐是因为有人假冒翼之团的信徒,才中了鬼族的奸计。数日前的早上,一支天人小队来到琉璃城门下,向我们求援。他们自称是讨伐迦楼罗的翼之团,不慎落入金翅乌的陷阱。他们拼了性命才突出重围来求援,如果不能为翼之团解围,琉璃城也岌岌可危。我和姐姐当即整兵出城,不料这一切竟是迦楼罗的诡计。我们遭到伏击,姐姐为了让我逃跑,被迦楼罗掳走,下落不明。
【阿修羅】
「つまり、もう一人の城主は迦楼羅のところに。」
那么另一位城主,是在迦楼罗手中了。
【帝釈天】
「蘇摩は名高き戦乙女、迦楼羅に謀られるとは。」
苏摩是前线有名的女武神,竟会被迦楼罗设计。
【毘瑠璃】
「事態は深刻だと知った私は、急いで瑠璃城に戻った。私達が留守にしている間に、瑠璃城は鬼族に占領されていた……やつらは兵を殺し、民を人質にした。迂闊に手出しできない。私と残存部隊は城外を徘徊することしかできなかった。」
我知道大事不好,连夜赶回琉璃城。却发现鬼族在我们二人出城之际占领了琉璃城……他们屠杀了城中守卫,挟持百姓作为人质,让我们难以入城。我和残部只能在城外周旋。
【帝釈天】
「なるほど、そういうことなら、今は瑠璃城を取り返すのが先決だ。」
原来事情是这样,那么当务之急,得先解决琉璃城陷落一事。
【毘瑠璃】
「瑠璃城の陥落は……私のせい。姉様は一人で行くつもりだった。でも私は心配で。私が無理を言って姉様についていったりしなければ、瑠璃城を守れたかもしれない……」
琉璃城陷落……这都是我的错。姐姐当时本想一人前去支援,可我实在担心她。若不是我坚持与姐姐一同出行,或许还能守住城……
【阿修羅】
「あまり気にするな。お前達二人でも敵わなかった相手だ。鬼族の兵はお前ら姉妹より強い。城に残っていたとしても、結果は同じだっただろう。最悪命を失っていたかもしれない。」
你也不必在意。你们一同前去,却还是吃了败仗。可见鬼族兵力强于你们姐妹。就算你留下守城,结果可能也没区别,说不定还会丢了性命。
【毘瑠璃】
「あなたの言う通り、どっちにしても、私は役に立てなかった。私の甘さのせいで姉様が攫われ、城の民を苦しませた……」
你说的不错,我无论是去是留,都不会帮到什么。我轻信又失策,害了姐姐,也害了城中的百姓……
【帝釈天】
「落ち着いて。私は阿修羅と同じ主将だけど、常に共に出陣している。あなたのおかげで、私たちは城の状況を把握できるようになった。」
别急,我和阿修罗虽然同样是主帅,却从来都是一同出战的。如今,至少我们还多了个对城中境况熟悉的引路人。
【毘瑠璃】
「お願い、鬼族の手から瑠璃城を取り戻して!姉様を助けて!その代わり、瑠璃城は今後、翼の団の後ろ盾になる!鬼族は城の天人から抵抗する気力を奪うために、捕虜達に玉醸を飲ませた。早く助けないと、手遅れになる。」
我请求你们,请帮我从鬼族手中夺回琉璃城!救回我的姐姐苏摩!如果能成功,琉璃城从今以后,愿意成为翼之团的后盾!鬼族为了让城中的天人无力反抗,逼迫俘虏们服下了玉酿。如果不尽快解救他们,后果不堪设想。
【阿修羅】
「玉醸?そんなものを無理やり飲ませたのか。」
玉酿?他们竟然逼人吃这种东西。
【毘瑠璃】
「ええ。一時的に兵士の力を増幅させる神薬だと言われているけれど……実際は幻覚を起こすもの。戦士も一般人も、飲むと病的な夢に浸ってしまう。痛みを感じないし、死も恐れない。これが兵士の力が増幅すると言われている所以。玉醸を長期間飲み続けると、霊神体は力を失ってしまう。」
是的。传闻中玉酿是能让士兵一时力量大增的神药,但……玉酿本质上是在制造美好的幻觉。无论是战士还是普通人,服用后都会沉浸在一种病态的满足感里。没有痛觉,也不畏惧死亡,所以会有让士兵力量大增的说法。长期服用玉酿,会让天人的灵神体失效。
【帝釈天】
「…………」
【阿修羅】
「瑠璃城が落とされたのはいつだ?」
琉璃城已经失守多久了?
【毘瑠璃】
「もう七日前になる。老人や体の弱い人達はもう限界かもしれない……どうか彼らを助けて!」
已经七天了。城中的老弱病残,怕是要撑不住……我恳请二位救人!
【阿修羅】
「お前に言われなくても、俺も帝釈天もそのつもりだ。城にいる民を助け、罪を犯した鬼族を粛清する。」
就算你不说,我和帝释天也不会坐视不管。无论是为了城中平民,还是为了惩戒那些犯下恶行的鬼族。
【帝釈天】
「我々の兵力では正面突破も可能だが、その場合、鬼族は必ず城の民に危害を加える。」
以我们的兵力,正面强攻也未尝不可,但鬼族一旦反抗,必定会危及城中百姓。
【阿修羅】
「城内から生まれた動乱だったら?」
若战乱是从城中发起?
【帝釈天】
「というと?」
阿修罗你是说?
【阿修羅】
「同じ方法でやり返す。変装して城に紛れ込む。隙をついて頭領を討ち、城門を開ける。平民が逃げたら、翼の団を城内に突入させ、一気にかたをつける。」
不如以其之道还治其身。我们乔装混入城中,趁他们措手不及时,先斩杀首领,借势解放城门。待平民出逃后,翼之团大军杀入城内,里应外合,一举夺城。
【帝釈天】
「悪くない策だが、どうやって変装して城に紛れ込む?」
这计策倒是可以尝试,那么我们要如何乔装入城?
【阿修羅】
「俺に考えがある。お前と城主様の協力が必要だ。」
我倒是有个法子,只是要委屈你和城主小姐了。
【毘瑠璃】
「瑠璃城の民を助けるためなら、どんなことでもしてみせる。」
只要能救下琉璃城中的百姓,不论是什么样的委屈,我也无所谓。
【帝釈天】
「それで、その考えとは?」
到底是什么法子?
【阿修羅】
「すぐにわかるさ。そうだ、酒呑童子、お前達の力も貸してほしい。天人の気配を、鬼族の気配に見せかける方法はないか?」
等会你们就知道。对了,酒吞童子,还要借你们的力量一用。不知道你们有没有把天人的气息伪装成鬼族的方法?
【鬼王酒呑童子】
「お安い御用さ、俺様が術をかけてやる。」
这有什么难的,本大爷划个咒就是。
……少し時間が経った後、瑠璃城外
——一段时间后,琉璃城外
【雷公鬼】
「何者だ?」
来的是什么人?
【阿修羅】
「俺達はこの付近の鬼族だ。善見城の辺境で金銀財宝を手に入れた。日も暮れたし、中で休ませてほしい。」
我们是这附近的鬼族,在善见城抢了批金银珠宝,天色已晚,想借住在城里。
【雷公鬼】
「この城は封鎖されている。他を当たれ!」
这里封城了,你们绕道吧!
【阿修羅】
「善見城で珍しい品が手に入った、天人の王家の職人にも造れない珍品だ。磨き上げられた玉や、金と銀はもちろん、瑠璃珠もいくらでもある。一晩泊めてくれるなら、代わりに好きなものをやる。」
我这里的可是有善见城都不多见的珍品,天人皇室的工匠都比不过。连铁珠子都打磨得直发光,闪闪亮亮的金银不用说,琉璃珠更是多的不要钱一样。几位要是方便让我们借住一晚,不如直接打开箱子挑几件最光鲜的?
【雷公鬼】
「たわけが!そんなもので買収されるか!」
笑话!我们岂会被几件珠宝首饰收买!
【翠甲鬼】
「だが瑠璃珠は、なかなか見れない希少品だぞ……」
可是琉璃珠,那可是难得一见的好东西……
【阿修羅】
「これほどの品だ、城に入れてくれないと、野良の鬼に盗られてしまう。鬼に盗られるより、城の皆がもらってくれたほうがいい。」
这样的好东西,若是不进城,怕是一晚上就让野鬼抢光了。与其便宜了野鬼,不如让给城里的诸位。
【金翅鳥甲】
「そうだ、城に入れないと、鬼に盗られてしまう。彼らを城に入れて、俺達がこれを……」
就是,你看他也说了,要是不进城,偷也让人偷没了。不如我们就放进来,就让他送给咱们……
【雷公鬼】
「愚か者め!こんな物に買収されて!もし何かあったら、迦楼羅様に言いつけて、お前が隠している金を取り上げるからな!」
没出息!几颗珠宝就让人收买了!要是坏了事,回去告诉迦楼罗大人,把你窝里的金子全拿去融了!
【阿修羅】
「それと、天人の貴族を二人捕らえた。瑠璃珠ほどではないが、中々の上玉だ、酒のつまみにどうだろう。」
我这里正好还有两个在城外抓来的天人贵族。虽然没有琉璃珠金贵,但是细皮嫩肉的,不如也献给诸位当下酒菜。
【翠甲鬼】
「見せてみろ!」
先让我们看看再说!
【金翅鳥甲】
「……ん?!こ、これは瑠璃城の城主毘瑠璃だぞ!」
……嗯?!这、这是琉璃城的城主毗琉璃!
【翠甲鬼】
「何日追っても見つけられなかったのに、まさかお前が!」
我们对她围追堵截了这么些天,都没能抓到,竟然被你捡了便宜?
【雷公鬼】
「開け、城門を開け!」
开城门,开城门!
皆が重い荷物を城に運び、鬼族に変装した阿修羅が毘瑠璃と帝釈天を運んだ。
一行人推着数十个沉甸甸的箱子入城,伪装成鬼族的阿修罗押送着毗琉璃和帝释天。
【鬼族の頭】
「毘瑠璃を捕まえたのはお前か?この女はずる賢い、どうやって生け捕りにした?」
就是你抓到了出逃的毗琉璃?这女人诡计多端,你是怎么活捉了她的?
【阿修羅】
「俺はただ、運がよかっただけさ。俺はあの時、善見城から出てきた、天人の貴族の占い師を狙っていたんだ。見た感じ身なりがかなり良いし、荷物も少なくない。これは当たりだと思った。機をうかがっているうちに、突然女が助けを求めに現れて、地面に跪いて泣いて騒いだ。それでついでに女も攫ったんだ。」
我怎么能跟大人们比,不过是走运。我当时在路上盯上一位从善见城出来的天人贵族占卜师。我看他穿金戴银,珠光宝气,还跟着不少随从拿行李,就知道肯定是只肥羊。本来跟了他半路准备找时机,没想到突然冒出个女人向他求助,跪在地上又哭又闹。于是我干脆顺带一并抢了。
【鬼族の頭】
「瑠璃城の城主が、占い師に助けを乞うのか?その占い師も只者じゃないな?」
让前琉璃城城主跪地请求的占卜师?还有这样的神人?
【阿修羅】
「善見城の辺境で、天人から聞いた話だが、彼には神通力があるらしい。彼は非凡な人物で、予言の力があり、十天衆もこいつに戦況を占ってもらっている。毎回的中するそうだ。十天衆がもっとこいつを信用していれば、とっくに戦争を終わらせていただろう。鬼族など敵ではないはずだ。そんな占い師と女を、金翅鳥様に献上します。」
之前我在善见城边境,听天人说起他的神通。说这人十分不凡,有预言之力,一直专门为十天众献占卜之舞,预测战势,百验百灵。如果十天众能好好听他的,肯定早就打了胜仗,鬼族根本不用放在眼里。这才想到把这占卜师和女人一起,献给诸位大人。
【鬼族の頭】
「本当にそんな神通力があるのか?連れて来い、金翅鳥一族の運勢を占わせよう。次はどこを攻めたらいい?善見城を占領できないだろうか。」
竟有这等神通?来来来,让他上来,给我金翅乌一族占卜占卜运势。看看接下来该打去哪里,能不能顺利夺下善见城。
阿修羅が縛られた占い師を連れてきて、縄を解いた。
阿修罗将被捆住的占卜师带了上来,解开了绳子。
【鬼族の頭】
「お前が天域で有名な占い師か?」
你就是他们说的名震天域的占卜师?
【帝釈天】
「恐縮です。未来を予測し、良くない運命を避けられるよう、占いをするまでです。あとは占いの舞いができます。場を盛り上げ、盃を通してその人の運命を覗くことができます。」
大人,不敢当,不过会些占卜,能预测未来局势,能帮人改命,避免不必要的麻烦。另外还会些卜祝之舞,能为宴会助兴,舞完之后,还能通过酒杯,窥视饮酒之人的命运。
【鬼族の頭】
「そういうことなら、踊ってもらおうか!」
既然如此,你给我们来个卜祝之舞!
【雷公鬼】
「神通力を持つ占い師だと?俺達にも見せろ!」
什么神通的占卜师,也给我们瞧瞧!
【鬼族の頭】
「さあ、宴だ!」
来人,设庆功宴!
宴会の場で、帝釈天が鬼族の頭目に酒を注ぐ。そして占いの舞いを披露し、徐々に油断させていく。
宴会上,帝释天先为鬼族头目斟酒,接着跳卜祝之舞助兴,使他逐渐丧失了警惕。
【阿修羅】
「迦楼羅の鬼族の軍隊は戦闘に長けている。天人の城を落とすことなど造作もない。瑠璃城も手に入ったことだし、占いなどせずに、このまま一気に本城まで攻めるべきでは?」
迦楼罗带领的鬼族军骁勇善战,势如破竹,不费吹灰之力就打到了深渊对岸的天人领域。如今琉璃城也是囊中物,又何须什么占卜,难道不该一鼓作气打到都城去?
【鬼族の頭】
「迦楼羅様もそのつもりだったが、正規軍より手強い民兵が出てきたんだ。頭領の天人は二人いる。阿修羅と帝釈天だ。阿修羅は強大な力の持ち主で、知勇兼備、闘神と言っても過言ではない。迦楼羅様も言っていた、一騎打ちで敵う相手ではないと。帝釈天は融通が利き、人々から敬愛され、偵察と計略を得意とする。我が軍は何度もやつらの罠にはまってしまった。二人の連携を破るのは至難の業だ。」
本来正是迦楼罗大人的计划,然而这些年不知从哪冒出一群比正规军还能打的民兵来。领头的两个天人,一个叫阿修罗,一个叫帝释天。阿修罗力量强大,有勇有谋,说是战神也不为过。连迦楼罗大人都曾说过,论单打独斗,怕不是对手。而帝释天为人圆滑,深得人心,善于侦察和布局。多次使我们的军队落入陷阱有去无回,他们两人配合起来,根本无从招架。
【阿修羅】
「それなら、やつらの弱点を突けばいいのでは?」
既然如此,不如攻击他们的弱点?
【鬼族の頭】
「やつらはお互いの力を補い合っていて、つけ入る隙がない。しかし、今はそうでも、今後はどうかな。」
那两人能力互补,又配合默契,让人找不出破绽。但是现在没有,以后就难说。
【阿修羅】
「ほう?」
哦?
【鬼族の頭】
「相互補完から、対立関係に変えるのは容易い。いずれ十天衆があいつらを仲違いさせるだろう。お互いのことを信じられなくなった時、貴族である帝釈天と、そうでない阿修羅の連携は、そこで終わるだろう。乱暴な阿修羅は黙っていられないはずだ。迦楼羅様はその日を待っている。遅かれ早かれ、あの二人には行き違いが生じる。」
所谓互补,和对立其实只一念之差,十天众那群小人,肯定会想方设法挑拨关系。一旦种下多疑的种子,就算帝释天和阿修罗再志同道合,也依然是个贵族。阿修罗其人性格暴戾,一定会赶尽杀绝。所以迦楼罗大人命我们按兵不动,等候时机,那两人早晚会有分崩离析的一天。
【阿修羅】
「お前はその日まで待てないけどな。」
可惜你怕是看不到那一天了。
【鬼族の頭】
「何か言ったか?」
我有些醉了,你刚才说了什么吗?
【阿修羅】
「何も。聞き間違いだろう。ところで、おい、占い師、いつまで踊っているつもりだ。」
什么都没有,你一定是听错了。不过要我说的话,喂,你这占卜师已经舞了这么久,也该舞出个结果了。
【帝釈天】
「もう少しで終わります。」
两位大人,还差一点我就能完成了。
【阿修羅】
「よし、こっちに来い。」
不错,你过来吧。
帝釈天が鬼族頭目と阿修羅の前に来た。
帝释天被传到鬼族头目和阿修罗座前。
【帝釈天】
「天地の霊気を集め終わり、天の運びが分かりました。あとは最後の一歩です。両手で盃を持ち上げてください。手を放してはいけません。俯いたまま、集中してください。あなたは近々災難に見舞われるでしょう。軍の統帥であるあなたは、人を沢山殺してきたでしょう。このような災難に見舞われても、仕方ありません。あまり気にしないでください。」
我已经汇聚了天地的灵气,知晓了天道的走向,现在只差最后一步。请大人将酒杯端上前来,务必双手握住杯盏,不能松手,要聚精会神,不能抬头。大人最近会有一场劫数。不过大人是一军统帅,杀人无数,这种劫数想必也是常事,不必太放在心上。
【鬼族の頭】
「それはいつだ?命に関わるのか?避けられるのか?」
是什么时候?会不会危害性命?可有办法破解?
【帝釈天】
「ふふ……避けられないさ。」
呵呵呵……破解不了。
【鬼族の頭】
「何?!」
什么?!
【帝釈天】
「なぜなら、あなたは今夜死ぬのだから。」
因为大人您的劫数,就是会死在今晚啊。
【鬼族の頭】
「う、嘘だ!!」
你、你在说谎!!
次の瞬間、鬼族頭目の喉は、剣に貫かれた。そして剣はそのまま胸に向かって振り下ろされ、彼は真っ二つになった。
还没能说完,一柄长剑从鬼族头目的喉咙里自后向前穿了出来。阿修罗的剑刺穿了鬼族头目的喉咙后,又向下划开了他的胸口,直接将他劈成了两半。
【阿修羅】
「嘘じゃない、俺が実現にしたからな。」
是不是说谎,我实现它,不就变成真的了吗?
【金翅鳥甲】
「首領!!」
首领!!
【雷公鬼】
「衛兵!この裏切り者を抑えろ!」
卫兵列队!给我拿下这个叛徒!
【阿修羅】
「裏切り者?それは違うだろう。お前らの仲間になった覚えはないからな。」
叛徒?那我也得先和你们是一道才行啊。我可不记得,什么时候跟你们这群恶鬼称兄道弟过。
阿修羅の妖気が消え、代わりに霊神体が現れた。六本の触手が鬼族と金翅鳥に襲いかかる。
阿修罗身上的妖气消失,取而代之的是突然出现的灵神体,六条触手朝着殿内的鬼族和金翅乌袭去。
【翠甲鬼】
「うわあああ!!!」
呜啊啊啊啊!!!
【雷公鬼】
「殺さないで、殺さないで!俺はただ命令通りにしていただけだ!」
不要杀我,不要杀我!我只是奉命行事!
【金翅鳥甲】
「この黒い触手、まさか、お前が……」
这黑色的触手,难道说,你就是——
触手が鬼族の顎を切り落とし、血を吐いた鬼族はこれ以上話すことができなくなった。
触手斩断了恶鬼的下巴,他口吐鲜血,大睁着双眼却不能说话。
【阿修羅】
「冥土の土産に俺の名前を教えてやる。俺は阿修羅だ、来世でも忘れるな。」
黄泉路上记好我的名字。我是阿修罗,来世也别忘了。
【帝釈天】
「毘瑠璃、地下に行って監禁されている平民を解放してくれ。翼の団と瑠璃城の兵士も、箱から出てきてくれ。」
毗琉璃,你先去地下解放被关押的平民吧。至于诸位翼之团和琉璃城的士兵,可以从箱子里出来了。
数十人の精兵が、宝箱に偽装した箱から出てきた。
几十名精锐士兵,从伪装成宝箱的巨型箱子中爬出。
【帝釈天】
「瑠璃城の元衛兵達は、城壁に行って城門を開けてください!残りの者は、私と阿修羅と共に、鬼族を迎え撃つ!酒呑童子、茨木童子、力を貸してください。」
前琉璃城守卫的诸位,请前往城墙去开城门!剩下的人,随我和阿修罗迎战城中的鬼族守军!酒吞童子,茨木童子,也请二位助我们一臂之力。
【煉獄茨木童子】
「ふん、私に恥をかかせた借り、今返してやる!」
哼,之前欺侮我茨木童子的鬼族,现在正好让我把债讨回来!
【鬼王酒呑童子】
「もう来ちまったし、やってやるよ。だが俺様はお前の部下じゃねえ。つまらなかったら、帰るからな。」
既然来了,我就帮人帮到底,不过我酒吞童子可不是你的下属。若是太无趣了,本大爷可是不奉陪的。
【阿修羅】
「翼の団の戦士よ、俺に続け!邪魔する者は容赦なく殺せ!」
翼之团的战士们,随我出击!所有挡路的,一律格杀勿论!
【翼団兵士甲】
「はっ!」
是!
【藍爪鬼】
「こんな強い部隊、どっから湧いてきやがったんだ!太刀打ちできねえ!」
这是从哪里冒出来的一支这么强的军队!竟打得我们无法招架!
【雷公鬼】
「退け!しまった、うわああ!俺の目が!手が!」
快撤!糟了,呜啊啊!我的眼睛!我的手!
【金翅鳥甲】
「阿修羅だ!阿修羅が来るぞ!逃げろ!」
是阿修罗!阿修罗打过来了!快逃命啊!
【藍爪鬼】
「あああ!阿修羅だ!逃げろ!」
啊啊啊!是阿修罗!快逃!
【阿修羅】
「ははは……叫べ、絶望するがいい!お前らが我が一族を殺し、罪のない一般人を巻き込んだ。一人も逃がさん!今日がお前らの命日だ。」
尽管哭号,尽管绝望吧!侵害我的族人,将无辜百姓拉入战局的,一个都不会放过!今天就是你们的死期。
その夜、城にいた鬼族は殲滅された。城門が開かれ、待機していた翼の団が入城した。
当夜,城中的鬼族被歼灭,城门大开,城外驻扎的翼之团也进入城内。
【毘瑠璃】
「もう安全だから、皆出てきて。」
已经安全了,大家都出来吧。
【天人の民甲】
「もう……助からないと思っていた。」
我还以为……再也看不到这天了。
【天人の民乙】
「毘瑠璃様のおかげです。」
多亏了毗琉璃大人。
【毘瑠璃】
「私ではなく……そちらの皆さんにお礼を。」
我并不值得感谢……要谢就谢那边的人吧。
【天人の民丙】
「彼らは何者ですか?先頭を歩いている黒き戦士は、誰ですか?」
那些是什么人?那个走在最前面的黑色战士,他又是谁?
【毘瑠璃】
「彼らが、侵入者から辺境を守っている翼の団。あの黒き戦士は、闘神阿修羅。」
那些就是一直以来在边境,从入侵者手中保护我们的翼之团。而那位黑色战士,是战神阿修罗。
……瑠璃城、翼の団の臨時拠点
——琉璃城,翼之团临时营地
【煉獄茨木童子】
「おい、帝釈天、いい酒をもらったぞ。ん?どうした、勝ったのに浮かない顔だな。」
哟,帝释天,刚才有人送给我一坛好酒。嗯?你怎么打了胜仗还闷闷不乐。
【鬼王酒呑童子】
「困った事でもあるのか?」
是又遇到了什么难事?
【帝釈天】
「瑠璃城の守りは薄い。毘瑠璃の怪我も治っていない。また狙われるかもしれない。あとで瑠璃城の民を慰撫してくる。毘瑠璃と瑠璃城を守っていてほしい。」
琉璃城守卫不足,毗琉璃又是重伤未愈,恐怕会让人钻空子。稍后我要去安抚一下琉璃城的平民,也希望二位能够一同保护毗琉璃和琉璃城。
【煉獄茨木童子】
「頼み事をするのも、いい加減にしてくれないか。」
你们这些天人,提的要求未免一个一个过于得寸进尺。
【鬼王酒呑童子】
「丁度いい、瑠璃城を回ってみたかったところだ。」
也好,正好我也想看看这琉璃城的风光。
【煉獄茨木童子】
「友!」
挚友!
【帝釈天】
「それはよかった、助かる。」
那就太好了,真是幸亏遇到了二位。
【煉獄茨木童子】
「ふん、辛気臭い顔して。酒は譲ってやる。私は友ともっといい酒を探してくる。」
哼,看你闷闷不乐的,不如这坛酒就送给你了。我和挚友去城里看看有没有更好的酒。
【帝釈天】
「ありがとう、茨木童子。」
真是谢谢你,茨木童子。
……瑠璃城、翼の団の臨時拠点内
——琉璃城,翼之团临时营帐内
【帝釈天】
「いい酒を持ってきた、一緒に飲もうよ。見事な戦いだったのに、黙っていなくなるなんて。らしくないね、阿修羅。」
我带了坛不错的酒,一起喝吧。分明刚打了一场漂亮的胜仗,你却不告而别。这可不像你,阿修罗。
【阿修羅】
「なに、昔を思い出しただけさ。俺が住んでいた村も、瑠璃城と同じように悪鬼に支配されていた。村の人たちは食糧にされるか、人質にされた。女は蘇摩のように攫われ、行方不明になった。」
没什么,只是想起了一些陈年旧事。曾经我居住的村庄,也像琉璃城这样被恶鬼控制过。村中的天人都被当作是口粮或人质。女人们则像苏摩那样被掳走,不知所踪。
【帝釈天】
「……」
【阿修羅】
「あの時の俺には、今のような力はなかった。大事な人が攫われるのを、ただ見ていることしかできなかった。」
当时的我不像如今。只能看着平民被屠杀、重要的人被带走。
【帝釈天】
「阿修羅、昨日鬼族のところで見せた占いの舞いだけど、あれはでたらめではないんだ。盃を通して運命を覗く。十中□□当たる。」
阿修罗,昨天我在金翅乌那用的卜祝之舞,可不是胡说八道。用酒杯窥视命运,我还是能预知十之八九的。
【阿修羅】
「本当か?ならやってみてくれ。」
你还真会吗,给我算算吧。
【帝釈天】
「盃を私に。……………………………………………………(……まさか、二回も?)」
杯子给我。……………………………………………………(……竟有两劫?)
【阿修羅】
「もういいのか?」
好了吗?
【帝釈天】
「災難はないけれど、運命が劇的に変化する。幸い、助けてくれる人がいる。」
你虽命中无劫,但命途多舛,旦夕祸福。不过幸运的是,总有贵人相助。
【阿修羅】
「ありがとう、帝釈天。しばらく一人にさせてくれ。」
谢谢了,帝释天。让我独自待一会吧。
……瑠璃城、翼の団の臨時拠点
——琉璃城,翼之团临时营地
【光明天】
「ここは我々が引き受ける。準備が出来次第、竜巣に向かえ。」
这里之后就由我们接管,你们休整一下后,尽快启程去龙巢要塞。
【翼団武将】
「いい加減にしろ!装備や補給には困っていないくせに、戦う時は引きこもって、勝ったら手柄を横取りするのか。」
你们不要太过分!拿着最好的给养,战斗的时候坐视不管,胜利之后就来冒功。
【光明天】
「……民兵風情が、誰に向かって口を聞いている!」
……区区民兵团,竟然敢这样说话!
【正規軍兵士】
「光明天様に無礼は許さんぞ!」
不准对光明天大人无礼!
【翼団兵士甲】
「くそ!」
可恶!
【帝釈天】
「光明天様の仰るとおりです、我々もできるだけ出発を急いでおります。」
不劳光明天大人多说,我们也希望尽快启程。
【光明天】
「ほう?帝釈天、物分かりがいいな。」
哦?帝释天,你倒是识趣。
【翼団武将】
「帝釈天様……!しかし……」
帝释天大人……!可是……
【帝釈天】
「今回翼の団は、十天衆の命を受け瑠璃城を支援しに来ました。同じ天人一族のためなら、誰が鬼族を撃退し、城を取り返そうと、同じことです。光明天様のご指示であれば、我々は従います。ただ……瑠璃城の一件で、翼の団の兵力が消耗しています。数日の休息が必要かと。英気を養い、鬼王迦楼羅との決戦に備えます。」
翼之团此次出兵,是以十天众委任之名支援琉璃城。同是为了天人一族,击退金翅乌,夺回城池,不分你我。光明天大人有什么需要,我们都会尽力配合。只是……为支援琉璃城,翼之团也有兵力的损失,还望在琉璃城附近休整几日。让我们的兵士得以休养缓和,以备讨伐鬼王迦楼罗一战。
【光明天】
「ふん、いいだろう。お前、最新の補給物資を翼の団に渡せ。彼らを瑠璃城外で駐屯させろ。」
呵呵,可以。你,把最新一批军需都带来,给到翼之团,安排他们驻扎在琉璃城外。
【正規軍兵士】
「はっ、光明天様。」
是,光明天大人。
【光明天】
「翼の団の補給問題は、この光明天が解決してやった。貴族であるそなたが、我々に助けてもらう日がくるとは。私の元に来い。翼の団は、この光明天が面倒をみてやる。帝釈天、そなたの面倒もな。ははははは!」
如此一来,翼之团的军备问题,我光明天可为你解决了?你身为贵族之子,竟会有需要我们接济的一天。不如来我麾下,你养不起的翼之团,我光明天可还养得起。就是你帝释天来了,我也养得起,哈哈哈哈哈!
【帝釈天】
「光明天様、ご冗談を。」
光明天大人说笑了。
【光明天】
「ははは、行くぞ。」
哈哈哈,我们走。
光明天は帝釈天をじっと見た後、正規軍を連れて去った。
光明天深深看了帝释天一眼,带着正规军远去了。
【帝釈天】
「我々も準備しよう。まずは城外で駐屯する。」
我们也要开始准备了,先到城外驻扎吧。
【翼団兵士甲】
「しかし阿修羅様は……」
但是阿修罗大人……
【帝釈天】
「私が説明する。」
我会去和他解释。
【翼団兵士甲】
「違うんです、阿修羅様は一人で出て行かれました。戻って報告しようと思ったら、誰もいませんでした。外の平民の話によると、ある子供の母親が深淵の裂け目に攫われて、阿修羅様が助けに向かったそうです。」
不是,阿修罗大人他一个人走了。我进营帐汇报,里面空无一人。外面的平民说,阿修罗大人听到一个孩子哭诉母亲被抓去附近的深渊缝隙,独自下去救人了!
【帝釈天】
「何?!」
什么?!